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「閑居堂」あらため「閑巨堂」あらため「環巨洞」あらため「環虚洞」

またまた名前を替える。

替えたところでどうということはないが、気持ちの問題。

「環巨洞」の『巨』がどうも鼻について落ち着かなかったのである。

(だって、なにか、エラそうじゃないですか。巨人や巨大の『巨』なんて・・・)。

『エゴ・トンネル 心の科学と「わたし」という謎』養老孟司大先生御推薦http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2015-08-17

それで、読みが同じで、しかも、できれば左右対称の文字でなにか・・と思っていたのだが・・・

最近手にした書籍『朱子学入門』(垣内景子著)に、『虚』についての魅力的な解説。

『虚』とは、〈発展する「空っぽ」〉であるぞや!!!

と、いうわけで、左右対称ではないものの、

「環巨洞」 あらため 「環虚洞」。


朱子学入門

朱子学入門

  • 作者: 垣内 景子
  • 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
  • 発売日: 2015/08/01
  • メディア: 単行本



(以下、上記イメージ書籍 第2章 気のせいって何のせい?「気の世界観」を引用)

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すでに述べたように、「気」の世界観は、古代から中国人に共有されたものであり、儒教独特のものではない。古い時代の儒教においては、「気」はごく当たり前の前提とされているだけで、ことさら「気」という概念を強調することはなかった。ところが、朱子学登場の前夜、儒教が外来の仏教と対抗するようになると、「気」は仏教の世界観に対抗する根拠として意識されるようになる。すなわち、仏教の「無」や「空」の世界観に対する、儒教の「有」の世界観は、「気」によって根拠づけられるのである。

朱熹が自分の思想の淵源の一人に数える北宋の道学者に、張戴(チョウサイ:号ハ黄渠、1020-1077)という人がいる。張戴は、中国思想史の中では「気」の思想家として語られることが多い人物であるが、朱子学の基礎となる「気」の世界観は、この張戴に負うところが大きい。

気が太虚において聚散するのは、ちょうど氷が水において凝釈するようなものだ。太虚が気であることを知れば、無はないということがわかる。(張戴『正蒙』大和篇)

「太虚」とは、閉じた空間としてのこの世界のことであり、それは「太」=「大」なる、「虚」なる場として「太虚」と呼ばれる。「虚」とは空っぽという意味ではなく、限定が無いこと、固定的でないこと、それゆえあらゆる可能性を含んでいることを意味する。つまり、この大いなる世界において、あらゆるものは固定化されることなく無限の可能性をもちつつ変化をし続け、無限に多様な物や事を生み出していくということだ。

この「太虚」という場において「気」が集散し、様々な物や事を形成するのは、ちょうど水において氷が固まったり溶けて水に戻ったりするようなもの、氷になったり水になったりと状態は変化しても、水の総量は変わらないのと同様に、「気」の状態は集散によって変化しても、「太虚」の「気」の総量は変わらない。そして、「太虚」がそれこそ空っぽではなく「気」の充満した場であることがわかれば、この世に「無」などないことがわかる。

儒教は、仏教の「無」や「空」を批判して、徹底した「有」の世界観を提示する。この世界は、仏教が言うような虚無でも幻でもなく、たしかな質感をもった「有」の世界であり、そのたしかな質感は「気」の質感にほかならないのである。「気」が有る以上、この世は有るのであり、万事万象を虚無と見なす仏教はまちがっているというのが、儒教の仏教批判なのであった。

儒教側の仏教に対する批判の当否はともかく、仏教という外来の思想に対抗することによって、古来無自覚に前提としていた「気」の概念は、新しい儒教にとってなくてはならない武器となった。朱子学は、こうした「気」の再認識を承けて、この世のあらゆる物や事はすべて「気」のなせるもの、「気」のせいであると説明し、このたしかな手触りをもった「有」の世界における「有」なる存在としての人間について考察する。

以下、朱熹の言葉を紹介しつつ、朱子学において様々な事象がどのように「気」によって説明されているかをみてみよう。

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洞窟へ―心とイメージのアルケオロジー

洞窟へ―心とイメージのアルケオロジー

  • 作者: 港 千尋
  • 出版社/メーカー: せりか書房
  • 発売日: 2001/07
  • メディア: 単行本




原初生命体としての人間 ― 野口体操の理論(岩波現代文庫)

原初生命体としての人間 ― 野口体操の理論(岩波現代文庫)

  • 作者: 野口 三千三
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2003/06/14
  • メディア: 文庫



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