So-net無料ブログ作成

三権が依って立つ国家の「権力犯罪の闇」 [政治・雑感なぞ]

三権分立という考え方がある。近代国家の特徴とされている。

ところが、どうも現実を知れば知るほど、三権分立が正常に機能している国で、日本はない。三権が依って立っている国家である。国家の根幹に関わることがらであればあるほど、三権がガッチリ固まって、それが真実かどうかに関わりなく、国民が声をあげようが叫ぼうが、守りに入る。場合によっては国民を圧殺する。比ゆ的な意味において、そして、文字通りの意味において・・・。 

怖ろしいことだ・・・。

と、いうようなことを、今、読んでいる本(『裁判所の正体」)で改めて感じている。


裁判所の正体:法服を着た役人たち

裁判所の正体:法服を着た役人たち

  • 作者: 瀬木 比呂志
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2017/05/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



実際の司法の現場で裁判官が国家の《「統治と支配」にふれる問題》を裁くときには、次のようになるという。

***以下、抜粋・引用***

瀬木(比呂志):そうすると、腰砕け、あるいはもっとひどいと権力の意向を先取りした判決になる。国家賠償でも、たとえば水害訴訟みたいな大きなものは「統治と支配」の根幹にふれるから、すごく強く自己規制が出てくるわけです。原発訴訟もそうですね。でも、個別的な普通の国家賠償、たとえば公の施設や道路の設置、管理、あるいは刑務所の管理や警官の行為に問題があったことに基づく国家賠償等では、ある程度きちんと筋を通せる裁判官も、一定程度はいるということになります。

清水(潔):そういうのは実際みていてわかりますか。

瀬木:そうですね、たとえば、よくできる若手の裁判官が、国家賠償請求訴訟で最初から国のほうが勝つように、つまり原告敗訴で決め打ちをしてレジュメ等を書いているという例がありました。私が裁判官をやめるとき、その彼から一言言葉をくださいと言われたので、「あなたは優秀なんだし、いい裁判長になれる人だけど、国家賠償事件で最初から原告敗訴の決め打ちで考えて心証を取っていくといったことは、やめたほうがいいよ」と言ったことがあります。

清水:国賠訴訟をみていると原告が納得いかないような判決が確かにありますね。先ほどの政権の顔色をうかがって判決を書いてしまうというのは、システムではなくて、その裁判官にそなわってしまっている危機管理的なもの、つまり忖度だと考えていいのでしょうか。

瀬木:まあ、「上からの統制」と「半ば無意識の自己規制」です。その二つが組み合わさっている。これは、たとえば旧ソ連、あるいは昔の(今もそうかもしれませんが)中国に暮らしている平均的な知識人がどんなふうに行動するかということを考えれば、想像がつくと思うんです。一歩間違えば、収容所に入れられるか、地方の砂漠みたいなところで飢え死にさせられるか、そういうことですから、非常に気にするでしょう。これは、生活、全人格レベルのことですけど、日本の裁判所も、精神的なレベルではそれにかなり近いということです。

(引用した少し前の部分には、こういう記述もある)

清水:・・「統治と支配」にかかわる部分にさわらないというのは、つまり今であれば自民党の顔色をうかがうということでしょうか。

瀬木:そうですね。その時々の権力者、ことに、その時々の自民党の中枢の顔色をうかがうという傾向は強いですね。

清水:そうした考えというのは、組織的に裁判所システムの中にあるものですか。

瀬木:これもすごく微妙で、最高裁がいろいろな形で裁判官を囲い込み、統制している、あるいは飴と鞭によってそうしているということもありますけど、一方、裁判官たちが精神的収容所の中に囲い込まれている。それなのにそのことに気付くことすらできていないという、彼らのメンタルな問題も大きいと思いますね。

清水:具体的に指令のようなものがあるわけではないんですね。

瀬木:山本七平に『「空気」の研究』(文春文庫)という本がありますが、たとえば彼がいっている「空気」による部分が大きいのです。日本の裁判官は、「裁判所」という「ウチの世界」の「空気」を非常に敏感に察するわけで、この感度が異常に高い人が多い。ことに東京中心に勤務しているエリート層はそうですね。今の最高裁はこういう判決を望んでいる。だからその方向でやる、と。で、そのことをはっきり意識すらしないでそうなるところが、「空気」なわけです。これは、個々の裁判官がきちんと自分で判断していないということですから、判断の質の善し悪しにかかわらずよくないことなのです。

清水:自動反応的に「統治と支配」にふれる問題と、それ以外を切り分けるということでしょうか。

瀬木:そのとおりですね。だから、そこにふれたときに、自分の中の自動警報装置がビビッと強く感じるわけです。そうすると、腰砕け、あるいはもっとひどいと権力の意向を先取りした判決になる。

(「第1章 裁判官の知られざる日常 裁判官はどうやって判決を下すのか」から)
***引用、ここまで***

そういう話を読んでいたら、『田中龍作ジャーナル』に怖いニュースが出ている。ニュースといっても古い話で、当方は知らずにいたのだが、動力炉核燃料路開発事業団の総務部次長の怪死事件の控訴審判決に関するものだ。田中は「権力犯罪の闇」と記しているが、三権が依って立ち、動燃次長をよってかかって殺した可能性も否定できないようである。

権力犯罪の闇 もんじゅ西村裁判の控訴審はたった1回で結審
2017年7月5日 19:59
http://tanakaryusaku.jp/2017/07/00016232

原子力村による殺人!もんじゅ西村成生さん事件の取材メモHomicide by JPN Nuclear Village!?
『竹野内真理ファイル』2014 Sep 2014年9月追記
http://takenouchimari.blogspot.jp/2013/04/blog-post_1741.html


忖度や謀略の裏で“お友達”優遇 安倍官邸に巣くう加計学園人脈
AERA dot. ※ 週刊朝日 2017年6月16日号
https://dot.asahi.com/wa/2017060600036.html?page=3

異例の人事!加計学園の監事が最高裁判事に 
「阿修羅 掲示板」投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 3 月 15 日 09:30:05 
http://www.asyura2.com/17/senkyo222/msg/398.html

絶望の裁判所 (講談社現代新書)

絶望の裁判所 (講談社現代新書)

  • 作者: 瀬木 比呂志
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/02/19
  • メディア: 新書



ニッポンの裁判 (講談社現代新書)

ニッポンの裁判 (講談社現代新書)

  • 作者: 瀬木 比呂志
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/01/16
  • メディア: 新書



「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3))

「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3))

  • 作者: 山本 七平
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1983/10
  • メディア: 文庫



トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

トラックバック 0