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図書館をぶらぶら ・・どこにも天才はいる・・

図書館に出向く。雑誌コーナーをぐるっと見回す。

「火花」の作者の新作を見る。冒頭と最後の段落をひとつふたつ。悪くない。前作もそうだったが、お笑い芸人の域を超えている。小説家としてりっぱに立っていけるように思う。前作もひとつふたつの段落しか読んでないが・・・

などと、ナマイキなことを記しているが、なかなかそのように感じさせる作家はいない。芥川賞受賞作品で、ちらと見て、おおやるわいと感じたのは、いつだったか。


新潮 2017年 04月号

新潮 2017年 04月号




それから、『数学セミナー』を手にした。


どういうわけか、数学に惹かれる。学校時代のウラミが多々あろうはずなのに。不思議である。『月山』の著者もそうだったと聞く。本屋に行くと数学の棚で時間をつぶしていたという。『森敦との対話』という養女の書いた本に出ていた。その本を読むと、森敦は養女が居なければ、その才能を開花させずに終わってしまったにちがいないと確信させられる。才能があっても、開花しないことも多々ある。それは、なにごとにおいても、おなじことであろう。


数学セミナー 2017年4月号 666号 数学の学び方

数学セミナー 2017年4月号 666号 数学の学び方

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本評論社
  • 発売日: 2017/03/11
  • メディア: 雑誌



時枝正先生の連載が『数学セミナー』で始まったことを知った。第一回を読んだ。先生の経歴をみると、世の中には、やはり天才という人がいるのだな・・と諦めの気持ちがわいてくる。しばらく前、日経新聞の『私の履歴書』に、黙阿弥のひ孫の河竹登志夫さんも、そんなことを書いていた。数学者になる夢をもっていたらしいのだが、間近に小平邦彦の天才ぶりを見て、数学者の夢をあきらめた・・という話がでていた。どの世界にも天才はいるものだ。

ちょうど、『数学セミナー』では、 「数学の学び方」が特集されていた。学校の数学の成績の良いものが、必ずしも数学者になれるとは限らないというようなことも記されていた。天才を自認しない・できない者にとっては慰めである。ずっと、わからない問題をかかえたまま、鶏がたまごを、かかえこむように、問題を温めつづけることができるかどうか、いわゆる辛抱強さも必要であることも示されていた。

そういうのを、読んでいたら、時枝先生の連載がでてきたのだ。以前、数学者になったいきさつを書いた軽妙なエッセイを読んで、すごい人がいるものだと思っていたが、ケンブリッジ大の数学専攻志望の高校生たちが通過しなければならない「地獄の門」(という表現はどこにもありません)、口頭試問のあり様が示され、そこで出される問題の例も12ほど示されている。それらを、面接時、相手の様子を見ながらあれこれ差し替えつつ出題するという。やさしそうなら難問に、むずかしそうならやさしくし、泣き出すようなら、なだめ・・・。相手する先生方もなかなかたいへんなようで、チョコレートの差し入れを得ながらガンバルらしい。

以前、お二方とも英国の大学を経験している林望先生と茂木健一郎の対談本で、氷水のなかを泳ぐアヒルの足が凍らないのはなぜか・・というような問題を出された大学入学志望者らが、四苦八苦する話しが出ていたが、ケンブリッジ数学専攻トライポス(Tripos)はまた特別な位置を占めるらしい。歴史に残るような面々を輩出してきたケンブリッジの数学専攻に入るためには、それなりの苦労が伴うということだ。そこで、時枝先生は13年も高みの見物を楽しんできたようす。チョコレートはもらう側ではなく、配る側にいるらしい。

そんな話を、読んで帰ってきた。どこにも天才はいるもんだ。


「プロの数学者」になるには・・
(時枝正ケンブリッジ大Trinity Hall 数学主任)
http://kankyodou.blog.so-net.ne.jp/2015-10-30-1



森敦との対話

森敦との対話

  • 作者: 森 富子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2004/08
  • メディア: 単行本



数学まなびはじめ 第3集

数学まなびはじめ 第3集

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本評論社
  • 発売日: 2015/07/23
  • メディア: 単行本



教養脳を磨く!

教養脳を磨く!

  • 作者: 茂木 健一郎
  • 出版社/メーカー: エヌティティ出版
  • 発売日: 2009/03/23
  • メディア: 単行本



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3・29-4・19 [通読・積読]


葬儀業のエスノグラフィ

葬儀業のエスノグラフィ



現代日本社会の死をめぐる儀礼を人類学的アプローチによって明らかにする。葬儀社・関連業者で現場作業に従事しながら得た経験的事例を豊富に提示しながら、葬儀の現在を総合的に分析しつつ、高齢社会となった日本における「現代の死」とは何か、多元的な問題群に挑む。

【主要目次】
序章 死をめぐる儀礼と産業の結びつき
第1章 日本における葬儀業の歴史的展開
第2章 葬儀業界の構成
第3章 葬儀社の仕事
第4章 新しいサービスの創出
第5章 ケア産業としての葬儀業
第6章 つくられる葬儀
第7章 「現代の死」と葬儀業


江戸の乳と子ども: いのちをつなぐ (歴史文化ライブラリー)

江戸の乳と子ども: いのちをつなぐ (歴史文化ライブラリー)

  • 作者: 沢山 美果子
  • 出版社/メーカー: 吉川弘文館
  • 発売日: 2016/12/20
  • メディア: 単行本


粉ミルクのように有効な代替品がない江戸時代、赤子にとって“乳”は大切な命綱だった。母親の出産死や乳の出が悪い場合、人びとは貰い乳や乳母を確保するために奔走した。生活のため乳持ち奉公に出る女性、長期間乳を呑んでいた子どもの声、乳と生殖の関係などに迫る。乳をめぐる人の繋がりを探り、今、子どもを育てるネットワーク形成の意味を考える。


韓国の歴史〈増補改訂版〉

韓国の歴史〈増補改訂版〉

  • 作者: 水野 俊平
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2017/01/27
  • メディア: 単行本


韓国歴史の第一人者が、古代から現代までを平易な文章でまとめた決定版韓国通史の増補改訂版。写真・図版・注のいずれも充実。


読む人間 (集英社文庫)

読む人間 (集英社文庫)

  • 作者: 大江 健三郎
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2011/09/16
  • メディア: 文庫


ノーベル賞作家が語る“読む"ことの大切さ
自分は「これらの本と一緒に生きてきた」。自身の体験を元に、“読む"ことが生きるうえでいかに大切かを説いた読書講義録。東日本大震災後の2011年6月に水戸で行った講義も収録。


本の運命 (文春文庫)

本の運命 (文春文庫)

  • 作者: 井上 ひさし
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2000/07
  • メディア: 文庫


十三万冊の本をいかに集め、どう読み、なぜ大図書館をつくるに至ったか? 井上ひさしさんと本が繰り広げる波瀾万丈の運命の物語


思考のレッスン (文春文庫)

思考のレッスン (文春文庫)

  • 作者: 丸谷 才一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2002/10/10
  • メディア: 文庫


思考の達人・丸谷さんが「どうすればいい考えが浮かぶか」のテクニックを伝授。「仮説は大胆不敵に」「ひいきの学者をつくれ」「ホーム・グラウンドを持て」「文章は最後のマルまで考えて書け」…。究極の読書法、文章を書く極意、アイデアを生むコツが満載。レポートや論文を書く時に必携の名講義。
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関電と原子力規制委員会は“同じアナのむじな”でいいんかい [ニュース・社会]

『毎日新聞』に

福井・高浜原発再稼働 大阪高裁決定 安全性、新基準丸のみ」の見出し記事

関西電力 は「悪夢が終わった」と大喜びしているもよう。


安全性の新基準を出したのはどこのどなた・・・

丸呑みしたのは、日本の司法

国民にとっては「悪夢」のはじまり・・・


要するに、第一とされている、おカネなんですな・・・


以前書いた記事を思い出した。

うさんくさ~田中俊一原子力規制委員会委員長 
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2015-06-05

安倍のミクスの利益は、自民へ“還流”
麻生氏パーティー券、電力9社が購入 表面化避け分担
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2014-11-29

************

『福井・高浜原発再稼働 大阪高裁決定 安全性、新基準丸のみ』

関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の運転を差し止めた昨年3月の大津地裁の仮処分決定を取り消し、再稼働を認めた28日の大阪高裁決定。大阪高裁は安全を主張する関電の説明を認め、新規制基準や避難計画など主な争点に「不合理な点はない」と結論付けた。司法判断は二転三転したものの、関電は経営改善に向け「悪夢が終わった」と歓迎する。原発の運転差し止め訴訟は全国で広がっており、政府や電力会社の「訴訟リスク」はくすぶり続けている。今回の決定が政府の原発回帰路線を後押しするかは不透明だ。

ニュースサイトで読む: http://mainichi.jp/articles/20170329/ddm/003/040/145000c#csidxed2c3a81a2d995fa2f903df22713487
Copyright 毎日新聞
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〈残業上限「月100時間」 政労使合意 これは「過労死の合法化」だ〉にナマケモノの糞のようなアドバイス [ニュース・社会]

江戸っ子は、半日しか働かなかった と聞いたことがある。

それで、食っていけるなら、それでよかろうと思う。

それで、ともだちがはじめた料理屋の客の入りがすくないと聞くと、みんなで行って食ってやろうじゃないか・・・と連れ立って出向き、江戸っ子は助けあっていたという。

どこで聞いたか、読んだか、忘れた。見聞きしたところは忘れたが、中身は覚えているところをみると、当方にとって、たいへん望ましく思えることだったにちがいない。

当方は、怠け者の部類かもしれない。以前、ナマケモノの番組があった。アマゾンにいる本物のナマケモノが取り上げられた。体にコケが生えるほどジッと動かないらしい。それでも、良いことをしているとナレーターが言っていた。体を動かすのをたいへん嫌がるくせに、ジャガーなどの天敵のいる危険な地面付近までわざわざ降りてきて糞(簡単にいうと、うんこ)をするのだという。それが、森をゆたかにするという話だった。最近、読んだ本には、鮭が森をゆたかにする話が出ていた。場所はどこだったか忘れたが、クマが鮭の遡上を狙って捕獲して、主に食するのはアタマとたまごで、その他の部分は放置する。それを他の動物が食べる。食べたものは、糞として排出される。微生物が分解する。ナマケモノ同様、クマもわざわざ自分の食事の場所を変えながら、鮭を河川から運んでは食する。それで、森が涵養される。海が森を育てるという話だった。どちらも、見聞きした話なので、正確なことを知りたい方は、確かめてほしい・・・と、確認を人任せにするところも、当方が怠け者の証拠か・・。


どうも、前置きばかり長くなってこまったものだ。本題に入る。

残業上限「月100時間」と聞いたとき、『毎日新聞』見出しと同じことを考えた。「それって、過労死の合法化じゃないの・・・」。「政・労・使 合意」?政界と財界(使う側)はゴルフをともにするくらいの仲良しだから、合意しそうだが、労働者(使われる)側も合意するとは・・・。率直にいえば「バッカじゃなかろうか」と思った。

またまた、長くなりそうだが・・・

むかし、職人のまねごとをしていたことがある。「見習い」などというものがある。職種によっては「追いまわし」などと言われた。いいように親方に使われる。バカにならないと「追いまわし」は到底つとまらない。基本的に職人の世界は、当面の仕事が終われば、それで仕事はおわりであるが、そういう仕事の中にも「ヤリ仕舞い」というものがあった。「きょうはヤリ仕舞いだ」と親方がいう。午後3時だろうが、4時だろうが、ひと段落のキリがつけば終わりである。それで、「ヤリ仕舞い」は「追いまわし」には特にうれしい言葉だ。仕事から解放されたい一心で、懸命にやる。ところが、ひと段落キリがついたのに、仕舞い(終わり)にしないことがある。「見習い」を、バカにしての処遇である。仕事を速くやらせたいので、戯れにそういうことを言うのだ。そういうことをすると、どうなるか。バカになったつもりで仕事はしているが、もともとのバカではもちろんない。だから、バカにされれば、ハラが立つ。そういう職場には、若い者は居つかない。まともな親方のところに早々に動く・・・。

なんであれ、居心地の悪いところには、人は居つかないものだ。最近『電通』過労死のニュースを聞いたときは、気の毒に・・と思うまえに、なんとバカだろうと思った。死ぬ前に、そんなところ辞めればいいだけではないかと思ったからだ。そうできない事情もいろいろあってできないのだろうが、自分のイノチは自分で守るしかないではないか。

残業時間・上限が決まって、実のところ、皆さん、どう思っているのだろう。「月100時間で、とどめて下さり、ありがとうございます」と言うのだろうか・・・。GNPや、企業収益は、上がっても、自分の命は一つしかありませんよ、と怠け者は言いたい。バカにはなっても、バカにされるなと言いたい。

このアドバイス、ナマケモノの糞のようなもの、か・・・。


残業上限「月100時間」 政労使合意 これは「過労死の合法化」だ
http://mainichi.jp/articles/20170327/dde/012/010/011000c


ナマケモノの不思議な生きる術―生き物たちの驚きのシステム (講談社プラスアルファ文庫)

ナマケモノの不思議な生きる術―生き物たちの驚きのシステム (講談社プラスアルファ文庫)

  • 作者: 本川 達雄
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1998/03
  • メディア: 文庫



川を歩いて、森へ

川を歩いて、森へ

  • 作者: 天野 礼子
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2017/02/08
  • メディア: 単行本


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『チップス先生さようなら』を見て [ドラマ]





古い映画を見ている。

『チップス先生さようなら』を最初、新潮文庫かなにかで読んだ。一日で書き終えたように、「解説」に記されていたように思う。速くかき終えたから、質が落ちるというわけでもない。たいへん、上質な作品で、感動したように覚えている。

上の映画は、1939年作品とある。ロバート・ドーナット主演で、『風と共に去りぬ』のクラーク・ゲーブルとアカデミー主演男優賞をあらそって、ドーナットが得たという。なるほど、若いときから老けたときまで、よく演じている。原作とのチガイも多少あるにはあるが、許容範囲である。古いからと捨てがたい映画である。

『チップス先生さようなら』は、後にピーター・オトゥール主演でミュージカル化されている。この当時は、ミュージカルブームだったのかもしれない。

当方は、オトゥールが好きで、ミュージカル版を先に見たが、期待したほどではなかった。たしか、おわりまで見終えることはなかったと思う。原作とのちがいを感じたのだったか、どうも好きになれなかった。

もっとも・・・、最近(「驚くなかれ」と付け加えるべきか・・)VHS版の『十戒』『ベン・ハー』を手に入れ、14インチ画面のテレビで見た。ちなみに、ソニーのトリニトロン(20数年利用している)ブラウン管テレビである。

ところが、どちらもあんまりにもヒドイ作品なので、廃棄した。一度、劇場でのリバイバル上映をを見たときには、それほどヒドク感じなかったので、もしかすると、テレビに原因があるのかもしれないと思いもする。廃棄した今となっては、確かめようもないのだが、ファラオの前にたつモーセの位置がほんの2、3メートルしかない。危害を及ぼす可能性もある人物を、時の権力者がすぐ目の前に立つことを許すだろうか・・など、不自然さを多く感じた。だから、たぶん、製作に問題を感じたのだろう。テレビの問題ではないと思う。

そう考えると、やはりピーター・オトゥールの「チップス」も、おなじようにダメなのかもしれない。しかし、それはあくまでも主観の問題で、おまけに、テレビのせいでもあるなら、歪んだうえに歪んだ見方なのかもしれない。けっこうアマゾン・レビューを見ると、他の方は高評価を付けていたりする。あらためてミュージカル版のDVDを、最新の装置で見ると、全然ちがった印象をもつのかもしれない。


目を押せば 二つに 見える お月さま
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2007-03-31


チップス先生さようなら(1969) [DVD]

チップス先生さようなら(1969) [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD



チップス先生さようなら (新潮文庫)

チップス先生さようなら (新潮文庫)

  • 作者: ヒルトン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1956/08/01
  • メディア: 文庫



Goodbye Mr Chips

Goodbye Mr Chips

  • 作者: James Hilton
  • 出版社/メーカー: Createspace Independent Publishing Platform
  • 発売日: 2013/10/05
  • メディア: ペーパーバック



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須賀敦子と宮沢賢治にまつわる話を聞く [スピリチュアルな話題]

雨のなか、東京へ出向く。とうとう一日降り続く。

行きがけ、須賀敦子と宮沢賢治にまつわる話を聞く。NHKラジオ第2で放送していた。

詩句の説明だけならいいが、解釈を加えられると、なんとなくオモシロくない。筋のとおった解釈に思えはしても、どこかで「ソレだけではナイ」という思いが同時に起こる。

自分が一番よく詩人たちを理解しているかのような気がしているからだろう。

しかし、それは錯覚にちがいない。


話を聞きつつ、そういう錯覚に多くを巻きこむのが、真の詩人かも・・など思った。


宮沢賢治全集10冊セット

宮沢賢治全集10冊セット




須賀敦子全集 全8巻(河出文庫)セット

須賀敦子全集 全8巻(河出文庫)セット

  • 作者: 須賀敦子全集
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2007/12/29
  • メディア: 文庫


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森友問題、安倍首相の“監督”責任が問われる [政治・雑感なぞ]

話がまわりくどくなるが、お許しいただきたい。

むかしグロリアインターナショナルという会社の百科事典があった。その表示はなかったように思うが、実質上は『アメリカーナ百科事典』であったろうと思う。英文である。

叔父の友人がアメリカ留学の費用の足しにしたいというので、人助けと思って3万円で購入したと親が言っていた。50年も前の話である。のちのち当方に読ませるつもりであったらしい。小学生の頃だから、当然ながら読めない。ぱらぱらめくって、写真を見る程度である。

それでも、驚いたことがあった。大統領の項目をみると、必ずある特徴があった。なにかというと、大統領本人だけでなく、夫人の写真も掲載されていたことだ。それも、該当項目の幾ページもあるなかに、夫人の写真が出ている、というのではなく、「リンカーン」の項目を見るなら、その冒頭に、大統領と夫人が二人並んで、掲載されている。二人で一緒にではなく、それぞれが同じ大きさの楕円の枠に入れられている。正面を向いた上半身が、カメオのブローチのような枠に入って、横にふたつ並んでいた。それは他の大統領の項目を見ても、同じだった。

アメリカとはこういうものなんだ・・と、へんに納得した覚えがある。

ずっと後になって、聖書を学び始めて、「夫婦は一体」という考えがあることを知った。妻は、夫を「補うもの」であり、「助け手」であるという表現もある。人間の最初の夫婦はアダムとエバであると聖書にはあるが、アダムが自分の妻に出会ったときの記述には 「これこそついにわたしの骨の骨、わたしの肉の肉、これは“女”と呼ばれよう。男から取られたのだから」という詩的表現の後、次のような説明的記述がつづく 「それゆえに、男はその父と母を離れて自分の妻に固く付き、“ふたりは一体”となるのである(創世記2:18、24)」。


たいへん話が迂遠になったが、森友学園モンダイで安倍首相夫人の果たした役割のことを考える。事の真偽は、よくわからない。よくわからないが、公私の問題や政治・宗教的中立の問題を問われるなどして、夫の政治生命をも奪いかねないキワドイところに顔を出していたということ自体が、そもそもモンダイなのではないかと思う。フランスのル・モンド誌は、森友学園を、「日本で最初で唯一の神道小学校」と紹介しているという話である。そして、ご自身は、一国の内閣総理大臣(特別職・国家公務員)夫人、ファーストレディーである。

「書く」ということ・・村上春樹 チャンドラー、松本清張 吉川英次、アラン、ヴェイユ、スタンダール
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-03-18


たいへんわかりやすく、他に説明などいらないと思うので、あえて比較してみたいと思うが、美智子妃殿下・皇后であれば、同じ行動を取ったであろうか・・。言うまでもないように思う。

(そもそも立場がチガウとお叱りを受けるかもしれないが、夫をもち、夫同様に社会的影響力があるという点では一緒であると思う)。


今、『ファースト・レディ』を(ウィキペディアで)調べたらオモシロイことが出ていた。アメリカの大統領夫人たちについて次のようにあった。(以下、オレンジ色文字は『ウィキペディア』からの引用)。

では「世界最強の男」といわれるアメリカ大統領の夫人はどうなのかというと、その一貫して控えめな姿勢は意外なほどで、政治に容喙するようなファーストレディはこれまでほとんど存在しなかった。

「控えめな姿勢」は、聖書的な背景・教養から出ているように当方は思う。なぜなら、聖書では、 「すべての男の頭はキリストであり、女の頭は男であり・・(コリント第一11:3)」とあって、家族のなかで指導的立場にあるべきは男性・夫であることが示されている。

そして、『ウィキペディア』のそれに続く部分が、さらにオモシロイ。なぜか、というと、最近読んだ『国際法』に関する本のなかで、下記大統領は、「人類を劣化させ、国際法を破壊し」「人類を野蛮な中世に回帰させた」大統領として紹介されていたからだ。ウッドロウ・ウィルソン大統領のことである。

唯一の例外がウッドロウ・ウィルソン大統領夫人のイーディスである。第一次世界大戦の戦後処理や国際連盟の設立などに奔走していたウィルソン大統領は、1919年9月25日に過労で倒れ、さらに10月2日には脳梗塞を発症した。この結果、ウィルソン大統領には左半身不随や左側視野欠損、言語症などの障害が残ってしまい、実質的な執務不能状態に陥った。しかし大統領府は大統領の執務不能という事態を秘匿し、副大統領や議会関係者を一切ホワイトハウスに近づけさせず、以後長期にわたってイーディスがすべての国政を決裁した[8]。こうした事実が明らかになったのは実にウィルソンの死後になってからのことで、これが後の大統領権限継承順位を明文化した憲法修正第25条制定への伏線となった

『国際法で読み解く世界史の真実(PHP新書)』の中で、「ウィルソンの悪事については『嘘だらけの日米近現代史』(当方未読)という本で取り上げているとも記されていた。その数々の「悪事」の背後には、「政治に容喙する」妻イーディスの影響があったのかもしれない。


話を元に戻す。

男性(夫)の“家族の中で”の責任について先に記したが、ある男性が“クリスチャンのグループの中で”指導的な役割を与えられるためには、資格を満たしている必要があることが聖書中に示されてある。その一つが自分の家族に対するものだ。次のようにある。 「監督は、とがめられるところのない人で、・・・自分の家の者をりっぱに治め、まじめさを尽くして子供を従わせている人であるべきです。(実際、自分の家の者を治めることも知らない人であれば、どのようにして神の会衆:クリスチャンのグループを世話するのでしょうか。)テモテ第一3:2、4、5

と、ある。そこで、最後に質問を提起したい・・

安倍首相は、果たして、自分の家の者(昭恵夫人)を「りっぱに治め」、「従わせ」、監督していたのだろうか?


国際法で読み解く世界史の真実 (PHP新書)

国際法で読み解く世界史の真実 (PHP新書)

  • 作者: 倉山 満
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2016/11/16
  • メディア: 新書



嘘だらけの日米近現代史 (扶桑社新書)

嘘だらけの日米近現代史 (扶桑社新書)

  • 作者: 倉山 満
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2012/09/01
  • メディア: 新書



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丸谷才一の読書法(トリアタマのすすめ ?!)

丸谷才一の読書法について調べてみた。

と、言っても、その著作を実際に読んで確かめたわけではなく、他の方がそうしたものの中から、情報をひっぱりだした。『思考のレッスン』のブックレビューを参考にした。


思考のレッスン (文春文庫)

思考のレッスン (文春文庫)

  • 作者: 丸谷 才一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2002/10/10
  • メディア: 文庫



そこには、以下のようなものがあった。


#「鳥頭○○」さんのレビューから抜粋

・読書の最大のコツは、その本を面白がること。その快楽をエネルギーにして進むこと。読書の効用は、1.情報を得られること。世の中には自分の知らないことがたくさんある、2.考え方を学ぶこと、3.書き方を学ぶこと

(レビューアーの鳥頭さんの「鳥頭」はバードブレインを意味するのだろうか。レビューを見ると、とても、トリアタマには思えない。よく整理されている。大体において、自分をトリアタマと称する人が、ほんとにトリアタマのはずがない。コピペをすると、トリアタマになるように聞くが、当方の場合トリアタマに「なる」以前に、もともとそうなので、レビューのコピペを勝手ながらヨシとさせてもらう。ということはつまり、当方と紀子氏とは眷属になるということか・・・。ちなみに英英辞典では、birdbrain: a foolish or unintelligent person / / a stupid or scatterbrained personとある)。

面白がるエネルギーを読む力にして押し進む。その際、学ぼうとする姿勢を保つ。目標を明確にし、謙虚である。

学ぼうとする謙虚さがおおくをもたらすということか・・・。

「水は高きから低きに流れる」。

赤塚不二夫さんのこと 
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2008-08-03-1


#南河内○○氏のレビューから

「考えること」「読むこと」「書くこと」/ あたりまえのことだが、それぞれ相互に関連しているということ。/ 中でも大切なのは、自らの頭で「考えること」。/ この本の主張は、ずばりこれだ。// 本のタイトルである「思考のレッスン」の最初の一歩は、/ 「不思議だなあ」と感じること。すなわち「良い問い」を発すること。/ そしてその「謎」(=疑問)を育てること。/ その際、自分の中に他者を作って、/ そのもう一人の自分に謎を突きつけていくことの重要性を指摘している。 ⇒<謎の明確化・意識化> // まずは、自分の心の中を眺める。見渡す。調べる。/ あわてて本を読んではならないともいう。/ そして、その謎に対して、直感と想像力を使って大胆不敵に、/ かつ大局観を持って仮説を立てること。// まさしく「良い問いは良い答えにまさる」なのである。 

「謎」を深めておく。本を読む前に、その本から得られるであろうことを(仮説を立てるなどして)明確にしておく。そのようにして、「知の空白」をつくっておくと、その真空状態に、おのずと「知識・情報」が流れ込む。

読む前に、「知の空白」をどれほど大きく育てておくかが重要なようだ。つまり、ある意味において、アタマをカラッポにしておくといいようだ。


なーんだ、結局のところ、バードブレインでいいんではないか・・。

自分は、「ほんとにトリアタマ」と思っている人ほど、賢くなれる。

トリアタマ万歳


鼎談・読書について 筒井康隆さん×丸谷才一さん×大江健三郎さん
http://book.asahi.com/clip/TKY201102020200.html


クラウド時代の思考術―Googleが教えてくれないただひとつのこと―

クラウド時代の思考術―Googleが教えてくれないただひとつのこと―

  • 作者: ウィリアム・パウンドストーン
  • 出版社/メーカー: 青土社
  • 発売日: 2017/01/25
  • メディア: 単行本



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感銘を与える青春映画『遠い空の向こうに』 [ドラマ]


遠い空の向こうに [DVD]

遠い空の向こうに [DVD]




ひさびさに古い映画をひっぱりだして見た。実話に基づくものだという。

採炭がジリ貧に向かう田舎の炭鉱町。主人公は高校生。スプートニクに刺激されロケット開発を目指す。父親は、炭鉱のボス。ロケットにうつつを抜かしていると見なす父との確執を経ながら、主人公は仲間、先生、年長の友人たちの協力・支援を得つつ、ロケットの打ち上げについに成功する。さらには高校生たちの間で行われる科学関連の賞を受賞し、父の理解も勝ち得て、田舎を飛び出して行く・・。

田舎を出て夢を実現することと、炭鉱から宇宙へ飛び立つことが、対照させられている。


DVDを手に入れて最初に見たときよりも、感動した。いい映画だと思った。繰り返し見たく思わせる力がある。お金はそれほどかかっていないだろう。こういう映画で、まだ見ていないものも多くあるはずだ。

松井のホームランの飛球の角度スピードを見て感じるようなのを「感銘」と言う、というようなことを芥川賞作家の誰か(たぶん、保坂 和志)が書いていたように覚えているが、ロケットの打ち上がる様を、ちいさなテレビ画面上で見ていても、感動した。

賞賛を言い表すのに「見上げたもの」と言うが、文字通り「見上げた」映画。


ちなみに、父親役がどこかで見たような気がすると思って、ウィキペディアで調べたら、『カポーティ』で刑事役をした人物(クリス・クーパー)だった。重厚な演技をするいい役者だ。

『冷血』の著者 T・『カポーティ』の映画を見た
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2016-02-27


カポーティ [DVD]

カポーティ [DVD]




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「火事場のばか力」読書法

花粉症がひどい。はなみずが出る。アタマも痛い。風邪をひいたかと思うほどだ。先日も、そんなことを書いた。今日は、パブロンをのんでいない。のむほどの頭痛ではない。

アタマが痛かろうがなんだろうが、本は読む。トルストイの「イワンのばか」にちかい。イワンは、腹痛がひどくても、ウンウン言いながら、畑を耕した。ひどい頭痛でも、ばかのイワンのように、ウンウン唸りながら、読み進めたいほどの本に出会いたいものだと、逆に思う。それで、無理がたたって死んでしまい、言わんこっちゃないとか言われても本望と言いたいところ。


イワンのばか (岩波少年文庫)

イワンのばか (岩波少年文庫)




速読のコツをいろいろ学んできた。一番いいのは、オモシロイ本に出会って、没頭するとき自然に速くなるようだ。しかし、それはコツでもなんでもない。オモシロくない本でも、速く正確に読み取り、それを暮らしに活かせてこそ、技術である。

たぶん、本をたくさん読んだ人の中でも上位にはいるのではないかと思う人に、井上ひさしがいる。その読書法をみると、決して速くはなりそうに思えない。蔵書をご自分の出身地に寄贈したような話を聞くが、資料として読んだものがほとんどなのだろうか。

『本の運命』に記されている読書法とは以下のようなものだ。

「井上流本の読み方十箇条」

その一、オッと思ったら赤鉛筆
その二、索引は自分で作る
その三、本は手が記憶する
その四、本はゆっくり読むと、早く読める
その五、目次を睨むべし
その六、大部な事典はバラバラにしよう
その七、栞は一本とは限らない
その八、個人全集をまとめ読み
その九、ツンドクにも効用がある
その十、戯曲は配役をして読む

これは、どう考えても、速読の方法ではナイ。その四に「早く読める」とあるが、結果そうなるということであって、速く読むことを勧めるものではない。

ちなみに、アーウーで有名だった自民党の故・大平正芳首相の郷里にある「大平文庫」には15000冊の蔵書が残っており、それは全部読み終えたものだという。

文章語を用いて論理的に語るために
(斉藤孝の「大人のための読書の全技術」から) 
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2015-09-24


本の運命 (文春文庫)

本の運命 (文春文庫)

  • 作者: 井上 ひさし
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2000/07
  • メディア: 文庫



同じ本のなかで、井上は丸谷才一と大江健三郎の名をあげて、お二人が「どういうふうに時間を都合してどうよんでいるのか、これは永遠の謎」と書いている。お二方はよっぽどの速読家であるのだろう。あったのだろう。どこかに、きっと秘訣を書いているにちがいない。調べたいところだ。秘訣を秘密のままで亡くなっていったのであれば、それまでだが、だれか、その本を読む様子を見た人もいるだろう。編集者とか、証言して欲しいものだ。大江さんは、ご存命なのだから、書き残して欲しいところ。

また、「僕は、司馬さんが本を読んでいるところを見たことがありますけど、あの方は 『写真読み』 です。文字を読むんじゃなくて、頭の中に写している」と井上は書いている。司馬遼太郎の読書法については、NHKクローズアップ現代の追悼番組でも紹介されていた。編集者の方が証言しているのを聞いた。喫茶店で編集者がコーヒーを1杯飲む間に、手帳にメモをとりながら、5冊くらい読んでしまうと言っていた。最近、司馬さんのホームドクターなる人の本を読んだが、司馬さんのは「ポイント読書法」であるとまとめていた。

そこには、こうあった。

《しかし、それにしても早い。何しろ、一晩です。私は恐る恐るうかがいました。/ 「先生は、今話題の速読法か何かおやりなのですか?」/ すると先生は、/ 「わたしはそんなものはやらん。要所要所をしっかりと読解するんだ。ここがポイントだという箇所に集中するんだ。そうすると自ずから、その部分が頭に入ってくる」 / これは司馬先生独自の『ポイント読書法』です。不要な部分は飛ばし、重要部分を瞬時に見分け、その部分に集中する。そしてそこを精読する。すると、必要なことだけが頭に残るのです。この方法は今日からでも活用できる読書法といえます》。

司馬遼太郎のホームドクターの本から
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-03-11

まだ、司馬遼太郎記念館の11万冊の書棚を見上げる機会はない。たぶん、見たなら圧倒されることだろうと思う。司馬さんのように、仕事柄、資料にせよ、趣味によ、大量に読まなけらばならない状況にあると、「火事場の馬鹿力」が発揮されて、常人を超えたことができるようになるのかもしれない。

「火事場のイワンの馬鹿力」を生みだせるように、自分を追い詰めるというのも、ひとつの方策か・・・。いずれにしろ、自分に合った方法を編み出していきたい。


司馬遼太郎記念館図録 『司馬遼太郎』

司馬遼太郎記念館図録 『司馬遼太郎』

  • 作者: 司馬遼太郎
  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2014
  • メディア: 大型本



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