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4・19-5・10 [通読・積読]





1923年に建国したトルコ共和国。革命を主導し、建国の父となったムスタファ・ケマルは、共和主義・民族主義・人民主義・国家資本主義・世俗主義・革命主義という6原則を掲げ国家運営の舵を取った。それから約1世紀、数度のクーデタ、オザル首相の政治改革を経たトルコでは、エルドアンが政敵を排除しながら躍進を続けている。ケマルが掲げた6原則を通して、トルコの百年の足跡を振り返る。

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コロンブスの不平等交換 作物・奴隷・疫病の世界史 (角川選書)

コロンブスの不平等交換 作物・奴隷・疫病の世界史 (角川選書)

  • 作者: 山本 紀夫
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2017/01/25
  • メディア: 単行本


15世紀末にコロンブスが大西洋を横断して以来、ヨーロッパからはサトウキビや小麦・牛・馬などがアメリカ大陸に持ち込まれ、アメリカ大陸からはトウモロコシジャガイモ・トウガラシなどがヨーロッパに運び込まれた。世界のグローバル化が始まり、食文化にも多大なる影響を与えた。新旧両大陸による交流は「コロンブスの交換」と呼ばれるが、はたして正しい名称なのだろうか。コロンブスの功罪を作物・家畜・疫病の観点から掘り下げる。
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3・29-4・19 [通読・積読]


葬儀業のエスノグラフィ

葬儀業のエスノグラフィ



現代日本社会の死をめぐる儀礼を人類学的アプローチによって明らかにする。葬儀社・関連業者で現場作業に従事しながら得た経験的事例を豊富に提示しながら、葬儀の現在を総合的に分析しつつ、高齢社会となった日本における「現代の死」とは何か、多元的な問題群に挑む。

【主要目次】
序章 死をめぐる儀礼と産業の結びつき
第1章 日本における葬儀業の歴史的展開
第2章 葬儀業界の構成
第3章 葬儀社の仕事
第4章 新しいサービスの創出
第5章 ケア産業としての葬儀業
第6章 つくられる葬儀
第7章 「現代の死」と葬儀業


江戸の乳と子ども: いのちをつなぐ (歴史文化ライブラリー)

江戸の乳と子ども: いのちをつなぐ (歴史文化ライブラリー)

  • 作者: 沢山 美果子
  • 出版社/メーカー: 吉川弘文館
  • 発売日: 2016/12/20
  • メディア: 単行本


粉ミルクのように有効な代替品がない江戸時代、赤子にとって“乳”は大切な命綱だった。母親の出産死や乳の出が悪い場合、人びとは貰い乳や乳母を確保するために奔走した。生活のため乳持ち奉公に出る女性、長期間乳を呑んでいた子どもの声、乳と生殖の関係などに迫る。乳をめぐる人の繋がりを探り、今、子どもを育てるネットワーク形成の意味を考える。


韓国の歴史〈増補改訂版〉

韓国の歴史〈増補改訂版〉

  • 作者: 水野 俊平
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2017/01/27
  • メディア: 単行本


韓国歴史の第一人者が、古代から現代までを平易な文章でまとめた決定版韓国通史の増補改訂版。写真・図版・注のいずれも充実。


読む人間 (集英社文庫)

読む人間 (集英社文庫)

  • 作者: 大江 健三郎
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2011/09/16
  • メディア: 文庫


ノーベル賞作家が語る“読む"ことの大切さ
自分は「これらの本と一緒に生きてきた」。自身の体験を元に、“読む"ことが生きるうえでいかに大切かを説いた読書講義録。東日本大震災後の2011年6月に水戸で行った講義も収録。


本の運命 (文春文庫)

本の運命 (文春文庫)

  • 作者: 井上 ひさし
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2000/07
  • メディア: 文庫


十三万冊の本をいかに集め、どう読み、なぜ大図書館をつくるに至ったか? 井上ひさしさんと本が繰り広げる波瀾万丈の運命の物語


思考のレッスン (文春文庫)

思考のレッスン (文春文庫)

  • 作者: 丸谷 才一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2002/10/10
  • メディア: 文庫


思考の達人・丸谷さんが「どうすればいい考えが浮かぶか」のテクニックを伝授。「仮説は大胆不敵に」「ひいきの学者をつくれ」「ホーム・グラウンドを持て」「文章は最後のマルまで考えて書け」…。究極の読書法、文章を書く極意、アイデアを生むコツが満載。レポートや論文を書く時に必携の名講義。
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3・13ー4・6 [通読・積読]


50の事物で知る図説医学の歴史

50の事物で知る図説医学の歴史

  • 作者: ギル ポール
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2016/12/05
  • メディア: 単行本


先史時代から現代にいたるまで、わたしたちの健康と安寧はつねにいちばんの関心事だった。『本書』では、わたしたちが健康をたもち、人類を苦しめてきた多くの病気、けが、不運に対する治療法をみつけだそうと試みてきた注目すべき方法について考察する。// 年代順にならべられたこれら50の事物は、医療行為とヘルスケアの独特の側面を典型的にしめすものであり、特定の時代および背景における医学知識に対する理解をえることができる。聴診器、X線、アスピリンの瓶などのおなじみのものもあれば、14世紀にペスト医師が着用した不気味なマスクのようにあまり知られていないものもある。得体のしれない致死的な病気に対処しようとした人々の創造的な、ときには命がけの方法を示すものもある。しかし、ごく最近では着用者の心によりコントロールする革新的な義肢にいたる、このような長い歴史を通じてなしとげられた驚くほどの成果に、読者は感銘を受けずにはいられないだろう。こうした50の事物をまとめて概観することで、数千年にわたって発展してきた、驚嘆すべき医学の歴史がここに明らかとなるのである(裏表紙から引用)
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渡辺崋山書簡集 (東洋文庫)

渡辺崋山書簡集 (東洋文庫)

  • 作者: 渡辺 崋山
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2016/12/12
  • メディア: 単行本


開国前夜の開明思想家の生活者、画家、政治家、教育者など、多様な顔を手紙が明示。76通を精選、編年順に配列し、訳注を付す。// 開明的な徳川知識人ならではの屈折した心情や矛盾した思考。生活者・画家・政治家・教育者といった多面的な顔を持つ崋山の苦悩、思索の過程を友人・知己宛てに送った書簡で考察する。
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イギリスの歴史を知るための50章 (エリア・スタディーズ150)

イギリスの歴史を知るための50章 (エリア・スタディーズ150)

  • 作者: 川成 洋
  • 出版社/メーカー: 明石書店
  • 発売日: 2016/12/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


スコットランド独立の住民投票、EU離脱など、近年話題の耐えないイギリスだが、その背景には何があるのか。古代から現代までの膨大な歴史を50のトピックで切り取り、通史でありつつも各時代のポイントを絞って記述。読み物としても楽しめるイギリス史
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ロシアの歴史を知るための50章 (エリア・スタディーズ152)

ロシアの歴史を知るための50章 (エリア・スタディーズ152)

  • 作者: 下斗米 伸夫
  • 出版社/メーカー: 明石書店
  • 発売日: 2016/11/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


さまざまな局面で世界の歴史に多大な影響を与えてきたロシア。現代史を振り返ってみても、ロシア革命、ソ連崩壊、ともに20世紀最大級の「世界を揺るがした」歴史的大事件であった。本書はグローバルに影響を与え続けるロシアの歴史をわかりやすく紹介する。
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私小説千年史  日記文学から近代文学まで

私小説千年史 日記文学から近代文学まで

  • 作者: 勝又 浩
  • 出版社/メーカー: 勉誠出版
  • 発売日: 2015/02/05
  • メディア: 単行本


日本語にとって「私小説」とは何か
日本語がつくり上げた日本の文学―日記文学、和歌や俳句、随筆を経て、私小説という表現手法が生まれた道筋、その生い立ちを浮かび上がらせる。
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脳はいかにして数学を生みだすのか

脳はいかにして数学を生みだすのか

  • 作者: 武田 暁
  • 出版社/メーカー: 丸善出版
  • 発売日: 2016/12/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


私たちは日常的に物を数え、計算をし、数の大小を比較します。あるいは論理的に考えて、ある命題を証明することもできます。脳は、これらをどのように処理しているのでしょうか。自然を理解するには、抽象的概念を理解して世界像を形成し、論理的・数学的操作で結論を導く脳の働きの理解が不可欠です。長年、素粒子物理学を研究してきた著者が、数学を生みだす脳機能について、最新の実験結果を含め、わかりやすく解説します。
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幾世の底より 評伝・明石海人

幾世の底より 評伝・明石海人

  • 作者: 荒波 力
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 2016/12/03
  • メディア: 単行本


《ハンセン病と闘った幻の大歌人》// 昭和初期、彗星のごとく時代の寵児に躍り出た幻の大歌人が、ハンセン病との闘いの中で見出した生きる意味を、執念の調査を基に描く。/ さくら花かつ散る今日の夕ぐれを幾世の底より鐘の鳴りくる (『白描』より) // 昭和13年、改造社が『新萬葉集』を刊行する際、全国から募った短歌の中に、齋藤茂吉、釈迢空、与謝野晶子ら審査員をひときわ驚かせる作品があり、うち11首が収録され、全く無名の歌人が彗星のごとく世に躍り出た。/ それらの作品は、国立らい療養所・長島愛生園で療養しているハンセン病患者からのものだった。のちにベストセラーとなる歌集『白描』の作者、明石海人である。/ 当時彼はすでに失明しており、作品は口述筆記での応募だったが、『新萬葉集』刊行後、彼の歌を絶賛する評論が相次ぎ、「現代の万葉調」随一の作者だという世評も高まっていった。しかしその2年後、幻の大歌人はわずか37年の生涯を閉じることになったのである。/ 本書は前作『知の巨人 評伝生田長江』に続き、ハンセン病作家への並々ならぬ畏敬の念を抱く著者が、酷い差別偏見にさらされ、過酷な宿命に翻弄されながら、生きる希望と家族への愛を歌い続けた歌人の生涯を、地を這うような取材を基に浮かび上がらせた、渾身の力作である。/ 表題は代表作の一つ「さくら花かつ散る今日の夕ぐれを幾世の底より鐘の鳴りくる」から。
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校訂現代語訳 巴里籠城日誌

校訂現代語訳 巴里籠城日誌

  • 作者: 渡 正元
  • 出版社/メーカー: 同時代社
  • 発売日: 2016/12/13
  • メディア: 単行本


維新期日本人が見た欧州 // 鹿島茂氏推薦! 「読者が、大仏次郎の『パリ燃ゆ』などの歴史資料と突き合わせながら読むならば、あらたな発見がなされることは請け合いである」(本書「解題」より) // 1870年の普仏戦争下のパリに一人の日本人がいた。/ その名は渡正元。/ 彼はパリ・コミューンに立ち会い、市民の動向を詳細に記録した。/ 一級の歴史ドキュメントを復刻!
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その理屈、証明できますか?

その理屈、証明できますか?

  • 作者: ダニエル・J・ベルマン
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2016/11/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


証明のプロセスをプログラミングのように構造化して提示した1冊! / 数学を学ぶ・理解するにあたって、“証明"は避けて通れません。 絵描きが絵筆やペンの使い方を学ぶように、“証明の手法"に精通することが ロジカルに思考することの基礎となります。/ 本書は永らく数学に関わってきた著者が、証明手法の習得と理解に苦労する学生たちを指導する中で蓄積した、さまざまな「数学を(そして証明方法を)理解」するためのノウハウを、数学者ならではの簡潔かつ漏れのない論理構成で提示してくれる、“ロジカルな思考"に必要となる基本的な読む・書く技術を伝授する書籍です。/ 最初の2つの章では、基本的な集合論からスタートし、数学ならではの記号の意味やその扱い方を解説します。その後、数学上のジャンルを行き来しながら、いかにして論理を積み重ねていくか、また、積み重ねる際に使用するガイドライン(論法)を紹介してゆきます。 / クイズやパズルなどの数学本とは異なり、エンターテイメント性は低いのですが、タイトルにある通り、理解するだけではなく、提示されたノウハウを使用して、 推論(あるいは直感)の正当性・妥当性を正しく導けるようになれる1冊です。/ この本は論理と証明に興味がある人、とくにコンピューター科学者、哲学者、 言語学者、そしてもちろん数学者に役に立つでしょう。
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終わりなき対話 I複数性の言葉 (エクリチュールの言葉)

終わりなき対話 I複数性の言葉 (エクリチュールの言葉)

  • 作者: モーリス・ブランショ
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2016/11/25
  • メディア: 単行本


文学とは何か、批評とは何か、そも言語活動はいかにして可能なのか? その根源に沈潜し、声なき声を響かせる。20世紀文学史上最大の問題作、全訳待望の刊行開始。 // 文学、批評、哲学とは、何をなすべきものなのか。そもそもそれらを語るための言語活動とはいかにして可能なのか?語ることと書くことの根源に深く沈潜し、すべてが不可能となる境域に彷徨い、その不可能性と徹底的に対峙しつづける。この思考はどこへ向かい、いかなる場所に辿り着くのか?戦後フランスを代表する作家モーリス・ブランショ最大の著書にして、20世紀文学史上比類なき評論集。原著刊行から半世紀を経て、ついに全訳刊行開始。
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3・5-3・31 [通読・積読]

図書館に行く。面白そうなものは、手当たりしだいに借りてくる。それにしても、手当たりしだいである。



内藤湖南: 近代人文学の原点 (単行本)

内藤湖南: 近代人文学の原点 (単行本)

  • 作者: 高木 智見
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2016/11/15
  • メディア: 単行本


理想を誠実に追求、その実現へ向け努力。他者の境涯に身を置いて理解する―誠と恕の実践に見る、近代人文学の原点。湖南の学問はなぜ面白いのか?不朽の魅力に内側から迫る。

序章は「今こそ内藤湖南ーー湖南とは何者か 1今なぜ湖南か 2不朽の理由 3本書のねらいと各章の概要」となっている。

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情動と呼吸: ─自律系と呼吸法─ (情動学シリーズ)

情動と呼吸: ─自律系と呼吸法─ (情動学シリーズ)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 朝倉書店
  • 発売日: 2016/12/09
  • メディア: 単行本


精神に健康を取り戻す方法として臨床的に使われる意識呼吸について,理論と実践の両面から解説。〔内容〕呼吸と情動/自律神経と情動/香りと情動/伝統的な呼吸法(坐禅の呼吸,太極拳の心・息・動,ヨーガと情動)/補章:呼吸法の系譜

はらが立ったら深呼吸といわれるが、呼吸と情動との関係が、科学的に検証されているもよう。

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イスラム帝国夜話(上)

イスラム帝国夜話(上)

  • 作者: タヌーヒー
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2016/12/23
  • メディア: 単行本


10世紀,アッバース帝国の首都バグダードで記された逸話の数々.カリフや宰相から,商人や歌姫などの市井の人びと,はたまた犬や猿にいたるまで,英智と狡知,驚きと笑いあふれるエピソードによって,繁栄を極めたイスラム社会のありさまが見事に活写される.アラビアンナイトにも影響を与えた,イスラム世界最古の逸話集の全訳

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「正しい」を分析する (岩波現代全書)

「正しい」を分析する (岩波現代全書)

  • 作者: 八木沢 敬
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2016/10/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


わたしたちの日常を支えるもっとも基礎的な概念「正しい」を,理屈にこだわって丁寧に分析してみたらどうなるか.「考える」こと以外には予備知識はまったく不要(多少の忍耐力は必要).カリフォルニアの分析哲学者ヤギサワ先生が誰にでもわかるようにかみ砕いて考える.クリアーな思考を求めるすべての人びとのための哲学入門.
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建築・都市計画のための空間学事典

建築・都市計画のための空間学事典

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 井上書院
  • 発売日: 2005/04
  • メディア: 単行本


建築と都市計画に関する重要語272語を27のテーマに分類し収録。学生から研究者まで利用できる最新用語事典。用語の解説では、最新の研究結果や活用事例を踏まえ、豊富な図表・写真を用いてわかりやすく解説。また、巻末には研究や実務、学習に役立つようテーマごとの参考文献を掲載するとともに、索引を設け検索の便宜を図った。
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中國白話文學研究―演劇と小説の關わりから

中國白話文學研究―演劇と小説の關わりから

  • 作者: 小松 謙
  • 出版社/メーカー: 汲古書院
  • 発売日: 2016/12
  • メディア: 単行本


中国文学史における「近代文学」のはじまりを明らかにする!

白話による文学作品の制作・刊行は、十三世紀から十四世紀にかけて、元代の頃から本格化する。知識階級、即ち士大夫が支配層を構成するという、当時としては極めて特殊な体制を取っていた中国において、文字を操る人々である士大夫にとっては文言が唯一の書記言語であったはずであるにもかかわらず、なぜこの時期に白話文学が出現するのか。それが本書において問おうとする第一の問題である。

白話文学といえば、まず念頭に浮かぶのは白話小説、続いて元雑劇などの戯曲である。従来の研究では、これらはそれぞれ固有のジャンルとして扱われ、小説研究と戯曲・演劇研究は別ジャンルのものと把握されがちであった。しかし、実演の場はともかく、文字の形で刊行されたテキストを読む時、当時の人々、刊行者や読者にとっても小説・戯曲・語り物は別々のジャンルと認識されていたのか。これが、本書において問おうとする第二の問題である。

また、小説と演劇は多くの場合同じ題材を取り上げる。両者の間にはいかなる関係があるのか。更に、両者がともに依拠しているはずの原型となる物語とはどのような関係にあるのか。そもそも、原型となる物語とはどのようなものだったのか。その物語は、小説や演劇の形を取ることによって変貌していくのか。これが、本書において問おうとする第三の問題である。

これらの問題を解明することにより、中国においてはどのようにして白話、つまり俗語による文学作品が出現し、展開していったのか、その要因と過程を明らかにすることができるはずである。そこからは、中国においてエリート層以外の人々がどのように文化に関与し始めたかが浮かび上がってくるであろう。そして同時にそれは、今日私たちが「読書」と呼ぶ行為、一握りのエリートではなく、一般の人々が、勉強のためでも、実用のためでもなく、ただ楽しみのために書物を読むという行為がどのようにして始まり、定着していったかを描き出すことでもあるはずである。かつて筆者は、「「庶民」の発見が近代文学の一つの定義たりうる」という問題意識のもとに、文体の面から庶民の生活を含む「現実」が描かれるに至る過程の再現を試みた。本書においては、社会的な側面からのアプローチを試みたい。本書の目的は、文学の「近代」が始まる時を浮き彫りにすることにある。


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