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森友問題、安倍首相の“監督”責任が問われる [政治・雑感なぞ]

話がまわりくどくなるが、お許しいただきたい。

むかしグロリア・インターナショナルという会社の百科事典があった。その表示はなかったように思うが、実質上は『アメリカーナ百科事典』であったろうと思う。英文である。

叔父の友人がアメリカ留学の費用の足しにしたいというので、人助けと思って3万円で購入したと親が言っていた。50年も前の話である。のちのち当方に読ませるつもりであったらしい。小学生の頃だから、当然ながら読めない。ぱらぱらめくって、写真を見る程度である。

それでも、驚いたことがあった。大統領の項目をみると、必ずある特徴があった。なにかというと、大統領本人だけでなく、夫人の写真も掲載されていたことだ。それも、該当項目の幾ページもあるなかに、夫人の写真が出ている、というのではなく、「リンカーン」の項目を見るなら、その冒頭に、大統領と夫人が二人並んで、掲載されている。二人で一緒にではなく、それぞれが同じ大きさの楕円の枠に入れられている。正面を向いた上半身が、カメオのブローチのような枠に入って、横にふたつ並んでいた。それは他の大統領の項目を見ても、同じだった。

アメリカとはこういうものなんだ・・と、へんに納得した覚えがある。

ずっと後になって、聖書を学び始めて、「夫婦は一体」という考えがあることを知った。妻は、夫を「補うもの」であり、「助け手」であるという表現もある。人間の最初の夫婦はアダムとエバであると聖書にはあるが、アダムが自分の妻に出会ったときの記述には 「これこそついにわたしの骨の骨、わたしの肉の肉、これは“女”と呼ばれよう。男から取られたのだから」という詩的表現の後、次のような説明的記述がつづく 「それゆえに、男はその父と母を離れて自分の妻に固く付き、“ふたりは一体”となるのである(創世記2:18、24)」。


たいへん話が迂遠になったが、森友学園モンダイで安倍首相夫人の果たした役割のことを考える。事の真偽は、よくわからない。よくわからないが、公私の問題や政治・宗教的中立の問題を問われるなどして、夫の政治生命をも奪いかねないキワドイところに顔を出していたということ自体が、そもそもモンダイなのではないかと思う。フランスのル・モンド誌は、森友学園を、「日本で最初で唯一の神道小学校」と紹介しているという話である。そして、ご自身は、一国の内閣総理大臣(特別職・国家公務員)夫人、ファーストレディーである。

「書く」ということ・・村上春樹 チャンドラー、松本清張 吉川英次、アラン、ヴェイユ、スタンダール
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-03-18


たいへんわかりやすく、他に説明などいらないと思うので、あえて比較してみたいと思うが、美智子妃殿下・皇后であれば、同じ行動を取ったであろうか・・。言うまでもないように思う。

(そもそも立場がチガウとお叱りを受けるかもしれないが、夫をもち、夫同様に社会的影響力があるという点では一緒であると思う)。


今、『ファースト・レディ』を(ウィキペディアで)調べたらオモシロイことが出ていた。アメリカの大統領夫人たちについて次のようにあった。(以下、オレンジ色文字は『ウィキペディア』からの引用)。

では「世界最強の男」といわれるアメリカ大統領の夫人はどうなのかというと、その一貫して控えめな姿勢は意外なほどで、政治に容喙するようなファーストレディはこれまでほとんど存在しなかった。

「控えめな姿勢」は、聖書的な背景・教養から出ているように当方は思う。なぜなら、聖書では、 「すべての男の頭はキリストであり、女の頭は男であり・・(コリント第一11:3)」とあって、家族のなかで指導的立場にあるべきは男性・夫であることが示されている。

そして、『ウィキペディア』のそれに続く部分が、さらにオモシロイ。なぜか、というと、最近読んだ『国際法』に関する本のなかで、下記大統領は、「人類を劣化させ、国際法を破壊し」「人類を野蛮な中世に回帰させた」大統領として紹介されていたからだ。ウッドロウ・ウィルソン大統領のことである。

唯一の例外がウッドロウ・ウィルソン大統領夫人のイーディスである。第一次世界大戦の戦後処理や国際連盟の設立などに奔走していたウィルソン大統領は、1919年9月25日に過労で倒れ、さらに10月2日には脳梗塞を発症した。この結果、ウィルソン大統領には左半身不随や左側視野欠損、言語症などの障害が残ってしまい、実質的な執務不能状態に陥った。しかし大統領府は大統領の執務不能という事態を秘匿し、副大統領や議会関係者を一切ホワイトハウスに近づけさせず、以後長期にわたってイーディスがすべての国政を決裁した[8]。こうした事実が明らかになったのは実にウィルソンの死後になってからのことで、これが後の大統領権限継承順位を明文化した憲法修正第25条制定への伏線となった

『国際法で読み解く世界史の真実(PHP新書)』の中で、「ウィルソンの悪事については『嘘だらけの日米近現代史』(当方未読)という本で取り上げているとも記されていた。その数々の「悪事」の背後には、「政治に容喙する」妻イーディスの影響があったのかもしれない。


話を元に戻す。

男性(夫)の“家族の中で”の責任について先に記したが、ある男性が“クリスチャンのグループの中で”指導的な役割を与えられるためには、資格を満たしている必要があることが聖書中に示されてある。その一つが自分の家族に対するものだ。次のようにある。 「監督は、とがめられるところのない人で、・・・自分の家の者をりっぱに治め、まじめさを尽くして子供を従わせている人であるべきです。(実際、自分の家の者を治めることも知らない人であれば、どのようにして神の会衆:クリスチャンのグループを世話するのでしょうか。)テモテ第一3:2、4、5

と、ある。そこで、最後に質問を提起したい・・

安倍首相は、果たして、自分の家の者(昭恵夫人)を「りっぱに治め」、「従わせ」、監督していたのだろうか?


国際法で読み解く世界史の真実 (PHP新書)

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嘘だらけの日米近現代史 (扶桑社新書)

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政権中枢「佐川、よろしくな」、国民「佐川、バラキになってみろ」 [政治・雑感なぞ]

森友文書・改ざん問題で、麻生氏のはなしを聞いていて“感じた”ことを書く。

「佐川」「佐川」という雰囲気が、まるで子飼いの部下や家僕に対する印象だ。それだけ、緊密な関係にあったということを表しているように思う。

「おい佐川、うまいことならんか」

「やるだけやってみます」

という会話があったような感じである。

これまでずっと、国民からのブーイングのなかで、佐川理財局長の野党対応は、官僚の模範のように言われていた。その内容の虚実がどうあれ、政権を守るという点で、大したものだという論調だったと思う。

それが、ここにきて、改ざんが露見するや、トカゲのシッポあつかいになった。呼び捨てである。

「佐川、あとはイイヨウニする。証人喚問受けてくれ。またよろしくな」

「はい。あとのことはよろしくお願いします」

というやりとりがあったようにも思う。

それにしても、死人が出ている。自殺者が2名でている。良心がフツウに機能する人物であれば、改ざんを強要されたこと、それを実行したことはたいへん辛いことであったに違いない。この世には、平気でウソをつける人間がいるが、多くはフツウの良心をもって生きようとしている。

しかし、自分のために死人が出ても、ウソをつきとおせる人間もこの世にはいるのである。そうした人間が政権の中枢にいたりする。中枢どころかド真ん中に居座っていたりする。恐ろしいことである。

当方にとっては、もはや茶番も茶番、ヘソが茶をわかすほどである。あほらしくてコメントのしようもない。これだけ、隠蔽・改ざんがあったということは、それが多いほどに何を隠そうとしたか明瞭ではないか。隠したのは、それが事実だから隠したに決まっている。隠蔽・改ざんがソンタクによるものであるにしても、誰かが忖度し、指示したわけである。それが、「佐川」までで止まることがあるだろうか。その上がナイということがあるだろうか。もっと、上からの指示があったハズと考えるのがフツウだろう。

むかし「バラキの告白」という映画があった。マフィアの暗部とともに政権の暗部も照らし出されるという話しだったように思う。その法廷での証言が話題になったが、今日においても、公の政治の場がまるでマフィア同然であることが分かったなら、それはこの世の真実が明らかになったということになるのだろう。この世は、良心、良識、善意でなど動いていない。

【岡山発・森友事件】父親は遺体と会うのに2日待たせられた 警察は自殺者宅を長時間捜索
http://tanakaryusaku.jp/

バラキ
1972年12月9日(土)公開  チャールズ・ブロンソン主演
https://movie.walkerplus.com/mv12298/

ジョゼフ・ヴァラキ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%82%BC%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%A9%E3%82%AD

バラキ [DVD]

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籠池夫妻の勾留はまだ続いているのだろうか・・・ [政治・雑感なぞ]

茶番である。

森友問題・関連文書の件で騒いでいるようだが、事の本質はと言えば、政権維持のためなら隠蔽・改竄なんでもアリの体質がいよいよ明らかになったということではないか。これまでも病的体質が示されてきたが、「病膏肓に入った」ということだろう。

町村信孝「秘密保全」PT座長のオトボケ・ビデオ
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2014-10-08-2

NHKニュースでは文書の「書き換え」と報じている。印象を操作しているのだろう。政権から圧力を受けてのことだろうか。それともソンタクか。免許の書き換え・更新とイメージがダブル。悪いものを正したかの感がある。野党議員や公文書の専門家ははっきり「カイザン」と指摘しているにもかかわらず・・・。

それにしても、籠池夫妻の勾留はまだ続いているのだろうか・・・

森友関連では自殺者も出ている。「死人に口なし」である。籠池夫妻は自殺もしそうにない。さりとて殺すわけにもいかない。この二口をどうするか。それで、勾留を延々と続けているのだろう・・・

と、疑われても仕方あるまい。

籠池=鈴木宗男=佐藤優
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-11-24-1


裁判所の正体:法服を着た役人たち

裁判所の正体:法服を着た役人たち

  • 作者: 瀬木 比呂志
  • 出版社/メーカー: 新潮社
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中島岳志の安倍晋三評 [政治・雑感なぞ]

首相ともなるといろいろ大変である。注目度がなにしろ違う。だから、(古い話しだが)麻生さんも、それまでは口の曲がったオジサン程度で済んでいたのが、首相になった途端に、それでは済まなくなった。先代・林家三平のように、招き猫のような手をして「どうもすいません」では、すまないことになった。

東工大の中島岳志(政治学)教授が、シンポジウムで安倍首相について語っている。おもしろいので、以下に引用してみる。ちなみに、『1990年以降の激動する社会と宗教を振り返る』と題するシンポジウムで、ほかに上田紀行・池上彰・弓山達也が参加している。

(以下、平凡社『年表でわかる現代の社会と宗教: 特別座談会 上田紀行・池上彰・弓山達也・中島岳志 』 からの引用)

*************

おそらく人間以外の動物に宗教は存在しないだろうと。これはいろいろな議論がありますけれども、私は、そう思っています。なぜなら、人間は、あらゆる万物は有限な存在である、ということを知ってしまった唯一の動物だからです。そこに仏教の考えるむなしさとか、いろいろな問題が生じるわけです。

この万物の有限性という認識をもった瞬間、私たちは対の概念として無限という観念を同時に手に入れています。有限の存在に気づいている以上、構造的に無限というものを設定しなければ、有限という概念は成立しない。つまり極めて合理的な構造の問題として私たちは、有限に気づいた瞬間に無限というものを同時に手にしている。それをどう呼ぶのかは宗教によって違うという、そういう問題だろうと思うんですね。

私が非常に尊敬している福田恆存という保守主義者がいます。福田恆存という人は、無限と有限という二元的構造を踏まえて世界を見なければいけないと考えています。人間がパーフェクトな世界をつくれるというような理性に対する過信をもってはならないというのが保守思想というものの非常に重要な中核なんですけれど、そのためには絶対者という観念を捨ててはならない。絶対者に対して私たちは有限な存在であり、神ではないのだから、パーフェクトな世界はつくれない。

だからどれだけ頭のいい人間がいたとしても、その人間がつくった設計図どおりに世の中をつくるよりも、多くの無限の死者たちの声を聞きながら、歴史のふるいにかけられて残されてきた常識や良識を大切にしながら、少しずつ変えていくことが大切なのだ。それこそが本来の良質な保守思想なんです。だから安倍(晋三)さんは保守思想から最も遠い人です。 (p20、21)

***引用ここまで******


当初、「無常」ではなく「有限」という言葉を用いているのは、話者が「現代っ子」だからか、と思ったが、そうではなく、「それをどう呼ぶのかは宗教によって違うという、そういう問題」意識からなのだろう。「無常」というと、やはり仏教的なものとして意味が狭められてしまうので、「有限」としたようである。

以前、絵画展に行って、ハプスブルク家に飾ってあったという「ヴァニタス=虚栄」という静物画を見た。栄華を極めた家にあっても、そこに住まう人々の思いのなかには「神」がたしかに存在していたようである。そのことを思い出して、当該ブログの過去記事をみると、シェイクスピア演劇の道化のことを書いてもいる。たぶんにシェイクスピア翻訳者としても定評のあった福田恆存から連想されてのことなのだろう。


『静物画の秘密展(ヴァニタス=虚栄)』を見て
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2008-09-16

はじめも終わりも無い?
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2006-09-12



年表でわかる現代の社会と宗教: 特別座談会 上田紀行・池上彰・弓山達也・中島岳志

年表でわかる現代の社会と宗教: 特別座談会 上田紀行・池上彰・弓山達也・中島岳志

  • 作者: 上田 紀行
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2018/01/19
  • メディア: 単行本



福田恆存: 人間・この劇的なるもの

福田恆存: 人間・この劇的なるもの

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2015/05/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



シェイクスピア全集〈第12〉リア王 (1962年)

シェイクスピア全集〈第12〉リア王 (1962年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1962
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宮廷道化師
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E5%BB%B7%E9%81%93%E5%8C%96%E5%B8%AB


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最近ビックリしたこと(韓国慰安婦問題に関して) [政治・雑感なぞ]

従軍慰安婦問題のことを、当方はよく知らない。「強制したのではなく、高額の報酬で雇ったのだ・・」などいろいろの情報がある。当方は、「慰安所」なるところにいた女性たちは、強制されたものもいれば、雇い入れられたものもいたりの混在状態であったのだろうように、勝手に思っているのだが、いずれにしろ、その件で最近ビックリしたことがある。

首相は、韓国・慰安婦問題は解決済みである。韓国新政権の主張は、国際的に受け入れられるものではない。「最終的かつ不可逆的」に云々(デンデンではなくウンヌン)と繰り返し言っているので、てっきり、日韓間で条約が締結され、外務大臣による署名調印等がなされているものと思っていたのだが、実はそうではナイという。

孫崎享氏/評論家、元外務省国際情報局長が書いているのでホントウなのだろう。ビックリ仰天である。

公式文書すらない日韓合意、韓国の見直しを非難する安倍首相のほうが異常で非常識 (「ビジネスジャーナル」記事から)
http://biz-journal.jp/2018/01/post_22002_3.html

また、条約でもない単なる合意で巨額の支出(10億円)がなされたこと、これまたビックリである。口約束で、相手の履行も確認せぬうちからカネを出す商売人がいるだろうか。開いた口がふさがらないレベルに思える。


ここのところ『毎日新聞』では、「公文書クライシス」という記事が特集連載されている。どうも、日本人の公文書感覚というのは異常であるようだ。

もっとも、亡くなった小室直樹氏に(又、山本七平氏に)言わせれば、「日本教」から出ていると言うにちがいない。「なにを驚く必要がある。日本教からいけば異常であって当然である」と。

要するに、「日本教」とは、ご都合主義ということだ。法令のようなものであっても、自分の都合のイイように、その都度解釈して、ものごとを行なう(あるいは、行わない)。それが、国家レベルでなされもする・・・ということだ。

頭で理解していても、やはり、ビックリすることはある。交通事故の可能性が指摘されていても、いざ自分が巻き込まれれば、気が動転するではないか。慰安婦の件、その全容、歴史的事実関係など、よく知らないのであるが、孫崎氏の指摘どおりであるとすれば、やはりビックリしていいように思う。


日本も韓国も、民意より 「国意尊重」
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2015-12-30

従軍慰安婦は、「強制連行」でなければ「任意同行」で??(富山連続婦女暴行冤罪事件から)
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2014-10-22

戦後70年談話、アチコチから注文をつけられ、政府もタイヘン
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2015-05-12


小室直樹 - 宗教 「日本教」
「ユーチューブ」から
https://www.youtube.com/watch?v=xEyEUAvbUbo


日本教の社会学

日本教の社会学

  • 作者: 小室 直樹
  • 出版社/メーカー: ビジネス社
  • 発売日: 2016/11/25
  • メディア: 単行本




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森健「社会に広がる無力感の正体」と芥川龍之介「ぼんやりとした不安」の正体 [政治・雑感なぞ]

『毎日新聞(11・28・p11)時論フォーラムに森健氏が《〔衆院選後の光景〕社会に広がる無力感の正体》と題して書いている。

森氏の記事は次のように始まる。

ぼんやりとした無力感。総選挙後の日々にそんな空気を感じているのは筆者だけだろうか。

その冒頭を読んで、「ぼんやりした不安」を理由に自殺した芥川龍之介を思い出した。その言葉は、『或旧友へ送る手記』に記されてある。

或旧友へ送る手記
(青空文庫に収録されたもの)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/20_14619.html


森氏は、その記事に「森友・加計で明暗」「それぞれに新疑惑」「居心地の悪い疑問」の見出しを付けている。

最後の見出し「居心地の悪い疑問」の冒頭は・・・

いずれの問題についても安倍首相はまともに答えていない。首相は総選挙当日も「丁寧に説明していく」と従来の紋切り型表現で答えていた。だが、所信表明演説では両問題への言及はなく「丁寧な説明」という言葉もなくなった。 / こうした居心地の悪い疑問が解明されないこと、首相が疑惑に答えないことが、政治に対する無力感につながっている。そう考えるのは無理があるだろうか。

そのように記した後に森氏は、「首相に近いとされる元TBSのジャーナリストが強姦容疑で逮捕状まで出されていたのに執行されなかった」ナゼ?、さらには、「選挙期間中から株式市場に年金資金と思われるような大きな資金が投じられて株価が上が」ったナゼ? など「首相周辺に対する疑問がいくつも湧いてくる」ことを記して次のように記事を結ぶ。

だが、こうした疑問に答えないことで無力感を植え付ける。それが政権の狙いなのだとすれば、その戦略は見事に当たっている。ただし、政治のあり方として、それでよいのだろうか。そう問う気力さえ奪われそうになっている。

つまり、森氏のいう「ぼんやりした無力感の正体」とは、煎じつめれば、国民の当然いだく疑問に「首相が答えない」ことであり、それはアタリマエのことをアタリマエに「問う気力さえ奪う」たぐいのモノとなっている。

総理 (幻冬舎文庫)

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ちなみに、『ヤフー知恵袋』に〈芥川龍之介の「ぼんやりした不安」の正体はなんでしょうか? 〉という質問が投稿されている。そこで、質問者は、次のように質問を補足する。〈永久に答えが見つからないことへの苛立ちとあきらめに実生活上の不安(義兄の借金、不安定な精神状態など)が重なった ものでしょうか? 〉
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11114573696

『知恵袋』投稿者のいうように、疑問への答えが見つからないこと、永久に見つからないように思えることは、たいへんな重荷となるにちがいない。その重荷は「不安」となり「無力感」となって、担うものを押し殺す。


本日の『毎日新聞』に、NPO法人自殺対策支援センターライフリンク代表清水康之氏が(「座間殺害事件 わたしは思う」に)寄稿している。その記事には

過去10年の統計では、日本の29歳以下の若者は1日平均で約10人が自殺している。近年、15~34歳の死因の1位が「自殺」という国は、主要先進7カ国で日本だけだ。 / 多くの若者は自己肯定感が低く、社会に期待を失っている。国の昨年の調査でも「過去1年以内に本気で自殺を考えたことがある」と回答した割合が最も高かったのは20代だった。・・

と、ある。

自殺者3万人を割ったといような喜ばしく思えるニュースも聞くが、統計情報が操作されているかもしれない。自殺を決行して即死したものだけが「自殺」で、数日かけて亡くなったものは「病死」「事故死」などというふうに取り扱われているかもしれない。(そうであると森氏は断定はしてはいないが)「選挙期間中から株式市場に年金資金と思われるような大きな資金が投じられて株価が上が」ったのと同じようにである。

人の命も株価程度のように扱われる社会では、自殺者も増えるわけである。


本日の『毎日新聞』には、芥川龍之介の話題が出ていた。

『韓国で(ハングル版の)芥川全集完結』の記事(p30)だ。

韓国で、芥川が受け入れられていることには、韓国国民の25%程度がクリスチャンで、「『奉教人の死』『西方の人』など、エゴイズムを超えた真の愛や罪の葛藤などを描くキリシタンものに感動する読者が多い」からと分析されている。

そして、その最後の段落には、

芥川研究で知られ、今回の全集刊行作業にアドバイスを続けてきた関口安義・都留文科大名誉教授は「芥川は従来よく言われた青白い敗北の文学ではなく、検閲下でも現実を見つめ続け、時代を開こうとした闘いの文学だ。全集完結は芥川の国際性の証しで、日韓交流に貢献できる」と喜んでいる。

と、ある。

「現実を見つめ続け、時代を開こうとした闘」う文学者であっても、「ぼんやりとした不安」は勝ち目のない強固な敵だったということになるだろう。

大秀才芥川龍之介をさえ圧し殺した無力感が毒ガスのように拡大している日本、これからも多くの貴重な命が奪われていくにちがいない。


「自殺社会」から「生き心地の良い社会」へ (講談社文庫)

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特派員 芥川龍之介―中国でなにを視たのか

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芥川龍之介の歴史認識

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  • 作者: 関口 安義
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柄谷行人「憲法9条の存在意義」(『毎日新聞11・27から) [政治・雑感なぞ]

『毎日新聞』11・27・オピニオン欄に、柄谷行人氏の「憲法9条の存在意義」と題する談話が出ている。

日本人の「無意識」にふれている。歴史への言及もある。同じテーマを語るにも、もっている情報量(「教養」と言い換えていいかもしれない)に幅と深さがアルのとナイのとでは、結論がおなじでもオモシロミが違う。

《ルーツは「徳川の平和」》という副題もついているが、以下に引用してみる。
***********

日本の歴史の中に9条を生み出す土台があったのでしょうか。

長い戦国時代の後、戦争を否定する徳川幕府が生まれ、国内だけでなく、東アジア一帯の平和が実現されました。「徳川の平和」と呼ばれています。武士は帯刀しましたが、刀は身分を表す象徴であり、武器ではなかったのです。徳川の文化こそが9条の精神を先取りした「先行形態」です。ところが、明治維新後に日本は徴兵制を始め、朝鮮半島を植民地化し、中国を侵略しました。9条が根ざしているのは、明治維新以後、日本人がやってきたことに対する無意識の悔恨です。

付言すれば、憲法1条のルーツも徳川時代に始まっています。徳川家康は天皇を丁寧に扱いました。天皇を否定したら、他の大名が天皇を担いで反乱を起こすに決まっていたからです。徳川は天皇を祭り上げて、政治から隔離した上で徳川幕府体制の中に位置付けました。それは戦後憲法における「象徴天皇」の先行形態だと言えます。

9条が国際社会で果たしている役割は何でしょうか。

9条にある「戦争放棄」は単なる放棄ではなく、国際社会に向けられた「贈与」と呼ぶべきものだと思います。贈与された方はどうするか。例えば、どこかの国が無防備の日本に攻め込んだり脅迫したりするなら、国際社会で糾弾されるでしょう。贈与によって、日本は無力になるわけではありません。それによって、国際世論を勝ち取ります。贈与の力は軍事力や経済力を超えるものです。

北朝鮮情勢が緊迫する中、そうした考え方は「現実離れしている」と反論されそうです。

現実には、自衛隊を持っている日本は9条を「実行」していません。だから、北朝鮮にも大きな脅威を与えています。しかし、9条を実行すれば状況は違ってきます。具体的に言えば、日本が国連総会で「9条を実行する」と表明することです。それは、第二次世界大戦の戦勝国が牛耳ってきた国連を変え、ドイツの哲学者、カント(1724~1804)が提唱した「世界共和国」*の方向に国連を向かわせることにもなると思います。

******引用ここまで*****

他に柄谷氏への質問としては、以下の3つがあげられている。

自民党は衆院選で、「9条への自衛隊明記」など憲法改正4項目を公的に揚げて勝利しました。今後、憲法改正が進むと見ますか。

なぜ、国民投票で改憲が否定されると思われるのですか。

現行憲法の1条と9条の関わりをどうみますか。

以下は、談話中にある「世界共和国」についての脚注部分。

*世界共和国(カントが自著「永遠平和のために」で提唱した世界秩序構想。永遠平和を実現する方策として①共和制国家の樹立と維持②自由な諸国家による「平和連合」の制度化③「世界共和国」の形成ーを挙げた。理念上は世界共和国が望ましいが、暴力や権力による強制なしには実現することが困難なため、「消極的な代替物」として諸国家連合が提示されている。構想は国際連合の創設に影響を与えた。

****引用ここまで****



しばらく前、元外務省主任分析官:佐藤優は、柄谷行人氏を「偏差値秀才とは質的に異なる優れた知性」と評し、以下のように述べた。

****以下引用****

現在、日本と世界は既成の思考や手段で解決できない深刻な危機に直面している。偏差値秀才とは異なる、物事の本質をえぐる洞察力が必要とされている。

日本人では柄谷行人氏が、資本=ネーション(民族)=ステート(国家)が一体となった近代がもたらす危機の深刻さを正確につかみ、適切な言葉で語っている。柄谷氏は、〈近年の世界各地の「チェンジ」は、資本=ネーション=ステートが壊れたどころか、そのメカニズムがうまく機能しているこをを証明しているにすぎない。(中略)人々はその中をぐるぐるまわっているだけなのに、歴史的に前進していると錯覚しているのである。〉(柄谷行人「世界史の構造」岩波書点)と述べる。

*****引用ここまで*****

作家佐藤優氏の菅首相観
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2010-07-22


「偏差値秀才とは質的に異なる優れた知性」を身につけるために、何ができるだろう。

巨人の肩に乗せてもらうしかないか・・・

メタモルフォーゼを遂げるために
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-04-05


世界史の構造 (岩波現代文庫)

世界史の構造 (岩波現代文庫)

  • 作者: 柄谷 行人
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2015/01/16
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憲法の無意識 (岩波新書)

憲法の無意識 (岩波新書)

  • 作者: 柄谷 行人
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2016/04/21
  • メディア: 新書




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「北朝鮮のオカゲ」(統一教会と安倍一族との関係) [政治・雑感なぞ]

衆院選後、ミサイルがとんと飛ばない。自民党重鎮の麻生センセイの言うとおり、衆院選自民勝利は「北朝鮮のオカゲ」というのは事実のような気がしてくる。

事実であるとすれば、マスコミの重鎮が首相と食事会を多々ひらき昵懇の関係で政権に与する報道を優先するように、北朝鮮と自民党もなんらかのつながりがあるのかもしれない・・・

以前、ちらと安倍首相の祖父:岸信介と統一教会との関係について読んだ気がする。統一教会の教祖:文鮮明と岸の和やかに会する写真も見た覚えがある。

それで、祖父以来の古い付き合いから、統一教会を通して北朝鮮に働きかけ、安部首相の電話一本で、ミサイルも随時どんどん飛ばせる状態にあるのカモしれない。

・・・などという怪しげな思いから、「北朝鮮 統一教会」でグーグル検索すると、あるある。

アヤシイ情報が出て来る。

https://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rlz=1T4LEND_ja___JP513&q=%e5%8c%97%e6%9c%9d%e9%ae%ae%e3%80%80%e3%80%80%e7%b5%b1%e4%b8%80%e6%95%99%e4%bc%9a

とはいえ、写真付きの情報もあって、否定もできない。


中でも、北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長の髙 英起(コウ・ヨンギ)氏の記事は信頼性が高いように思える。

『ウィキペディア』には、高氏について次のように示されている。

髙 英起(コウ・ヨンギ)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E8%8B%B1%E8%B5%B7


その記事のひとつに次のものがある。

北朝鮮・統一教会・自民党の奇妙な「三角関係」…金正恩氏が教祖に弔電
https://news.yahoo.co.jp/byline/kohyoungki/20150830-00048987/

政治は、関係性のなかで創られていく宿命のもとにある。折衝・交渉相手がダメだろうがワルかろうが、無視して成立するものではない。ダメでワルいからこそ、交渉を持たざるをえない場合も多い。それゆえ、マスコミとの関係にせよ何にせよ、白い関係も黒い関係も(「必要悪」として)アリとするしかない。それが、結果として、自国民をウラギルものとなるときに、非難の対象となるだけで、そうでないなら、ソレマデのことなのだろう。自国民も他国民もウラギッテ、全世界のためになるような決定をする政府があるならソレが至上なのであろうが、そんな政府を人間が現出できようはずがない。


最新の記事で、高氏は、北朝鮮との「裏取引」に言及している。

北朝鮮「拉致問題」解決のための「裏取引のススメ」
11/16(木) 19:32
https://news.yahoo.co.jp/byline/kohyoungki/20171116-00078214/

そこで高氏は、2014年に日朝両国の間で交わされた「ストックホルム合意」とソレ以降について、以下のように述べている。

*****以下引用*****

2014年には、日朝両国の間でストックホルム合意が交わされ、安倍首相は「全面解決に向けた第一歩となることを期待しています」と語るなど、周囲に希望を抱かせた。ところが、再調査の中身や合意自体の解釈をめぐって、両国の溝は深まる。さらに金正恩体制が強行した核実験とミサイル発射実権をめぐり日本政府は追加制裁措置を決定した。

そこに至るまでの間、安倍政権はストックホルム合意に固執し続けた。そしてそれと同時に、国連人権理事会などではEUと共に、北朝鮮の人権問題を積極的に追及してきた。人権侵害の追及は正しい。しかしストックホルム合意は、将来の国交正常化を前提としている。金正恩党委員長は人権侵害により「人道に対する罪」で訴追される可能性が取り沙汰されており、そこに追い込んだのは日本だ。そのような独裁国家と国交正常化が可能であるはずもなく、安倍政権の対北政策は矛盾に満ちていたと言わざるを得ない。

結局のところ、ストックホルム合意は拉致問題で「何かやっているフリ」をするための、アリバイ証明として使われただけではなかったのか。

安倍政権はいったい、どうやって拉致被害者を救出するつもりなのか。

****引用ここまで****

つい最近、拉致されためぐみさんの両親の会見からは、日本政府への不信がにじみ出ていたように思うが、ご両親も「何かやってるフリ」をしか、そこに見ることができていないからではないか。

しかも、「対北政策は矛盾に満ちて」ドンヅマリに至っているようである。

統一教会をとおして北朝鮮に働きかけミサイルを飛ばしてもらうこともできる首相でアレバ、拉致被害者を解放してもらうことは、よりカンタンであろうように思うが、そうならないのはナゼであろうか・・・


検証・統一教会=家庭連合―霊感商法・世界平和統一家庭連合の実態

検証・統一教会=家庭連合―霊感商法・世界平和統一家庭連合の実態

  • 作者: 山口 広
  • 出版社/メーカー: 緑風出版
  • 発売日: 2017/04/01
  • メディア: 単行本




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籠池夫妻の長期勾留=「臭いものにはフタ」? [政治・雑感なぞ]

例の森友学園の籠池夫妻のことを書く。

お二方のことを当方はよく知らない。だから、あくまでも印象に過ぎないが、あえて言葉にするなら「怪しげな」「胡散臭い」部類になる。起訴されて、収監されているのだから、なおさらである。

しかし、だからといって、人権無視の不当な扱いが許されていいわけはない。

聞くところによると、勾留が不当に長引いているという。

そもそも「逮捕」自体、不当であるという話もある。逃亡、証拠隠滅の可能性があれば「逮捕」も必要であろうが、籠池氏は、国会で証人喚問を受けた有名人である。仮に逃亡しようが、すぐつかまる。証拠は、警察検察にすでに押えられている。それなのになぜ、「逮捕」の必要があろう。ところが、それにも係わらず「逮捕」され、長期にわたって勾留され、現在、家族の接見も許されない状態であるという。

以前、桜井さんという「無期懲役」判決を受けて30年余収監されている方を支援する弁護士会主催の集まりに出たことがある。ご本人に質問する機会も得た。のちに判決は誤まりで、冤罪であることが判明したが、その集まりで、日本の司法制度が世界標準に劣る人権をないがしろにした「クレイジー」なものであることを知る機会となった。

クレイジーな日本の司法制度:無期懲役を言い渡された人に会ってきたhttp://bookend.blog.so-net.ne.jp/2009-12-07

桜井さん同様、籠池夫妻に対しても、あいも変わらぬ「クレイジー」が続けられているだけなのだろうか。

よく考えると、それだけが籠池夫妻「逮捕」、長期勾留の理由とは思えない。

籠池夫妻逮捕・勾留とは逆の事例がある。逮捕されるべくして逮捕されない人物がいる。例の「詩織さん」事件のレイプ犯とされる人物である。逮捕状はすでに出ていたが、逮捕直前になって、執行が取りやめになったという。レイプ犯とされたのは、以下の本の著者である。

総理 (幻冬舎文庫)

総理 (幻冬舎文庫)

  • 作者: 山口 敬之
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2017/04/11
  • メディア: 文庫


レイプ被害の「詩織さん」は魔女か?
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-10-31

森友事件、詩織さん事件、どちらの事例にも共通するのは、容疑者とされる人物が、安倍首相とたいへん近く深い関係にあるという点である。その一方は、収監され、もう一方は、野放しになる。どちらも逮捕状が出たにもかかわらずである。

誰もが籠池氏を「胡散臭」く感じているように思うが、誰よりも「臭いもの」として籠池氏の口に「フタ」をしたく思っているモノ、その存在を不都合に感じているモノは、誰であろうか。


それにしても、森友学園・疑惑のその後をずっと追っていれば、籠池逮捕・長期勾留が不当であることをマスコミは気づいていいはずだが、大々的に取り上げない。弁護士会も騒がない。知識人も動かない。

今、「知識人」と書いたが、知識人が登場したのは、フランスのドレフェス事件のときだと聞く。

『事典 哲学の木』には、次のようにある。「知識人(intellectuals)は、19世紀末のフランスにおけるドレフェス事件とともに成立した概念である。スパイ容疑で不当に逮捕されたユダヤ系の参謀将校ドレフェスの冤罪をはらすべく、作家のゾラが1898年、新聞に出した『我は弾劾する』という題の当局批判をきっかけに、ドレフェスを擁護すべく立ち上がった人々が『知識人』という考え方のはじまりである。・・・
(記述は三島憲一氏)」

籠池氏をドレフェスになぞらえるのは難しいし、擁護すべき人物にも思えないが、籠池氏に対する司法のあり方は無視できない動きである。糾弾に値するように思う。

まして、司法を意図的に用いて、人権無視の不当勾留によって、その口を封じ、苦しむままにしているモノが確かにいるとするなら、そのモノはさらなる糾弾に値するのではないか。

【菅野完】籠池夫婦の今
https://www.youtube.com/watch?v=H24mZMUxHq0

籠池夫妻拘束3カ月超 安倍政権の政治弾圧に司法言いなり
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/217205/1


裁判所の正体:法服を着た役人たち

裁判所の正体:法服を着た役人たち

  • 作者: 瀬木 比呂志
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2017/05/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



ゾラの生涯 [DVD]

ゾラの生涯 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ファーストトレーディング
  • メディア: DVD



事典・哲学の木

事典・哲学の木

  • 作者: 永井 均
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2002/03/08
  • メディア: 単行本




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調査報道が姿消し 耳目引く話題優先(視聴者のバカ化と「選挙報道の公平中立』要請文書) [政治・雑感なぞ]

調査報道が姿消し 耳目引く話題優先の見出しで、先の「衆院選とテレビ」との関係が、昨日の『毎日新聞(11・9・p11)』メディア欄に記されていた。

総合的な記事タイトルは「「放送時間増えたが 争点「深堀りなし」というものだ。

そこで、識者の番組内容への評価が示されている。

「辛口」だ。

「最近は『調査報道がほぼ姿を消し、注目の選挙区リポートや、インターネット選挙、18歳選挙権といった政策論争とあまり関係のないことでニュースを作る手法が昨年の参院選あたりから引き継がれている』(水島宏明教授:上智大新聞学科)と分析する。

ソレについて、ある民放局社員は「政策的な掘り下げをしても視聴率が取れないので、情報系番組は『小池劇場』のほか、不倫や暴言で話題となった女性候補など、耳目を引く話題を取り上げる傾向が強かった」と話す。

民放局社員の発言から一つ言えることは、「視聴者のレベルが低いので、深いハナシはできない」ということになりそうである。深いハナシをすると、視聴者が離れるということは、深いハナシに耳を傾けるだけのレベルに視聴者が無い、ということであり、簡単にいうと(自分のことを「棚に上げる」が)、視聴者のバカ化が進んでおり、また、バカな視聴者にはバカな話題しか提供できないテレビ局のツラサがあるとも言えそうである。テレビの放送内容のバカ化が進んで見るに堪えないが、テレビ局だけに責任は無いようだ。


だが、政策を深く掘り下げて放送できない理由はソレだけではなさそうだ。

自民党が14年の衆院選解散前日にNHKを含む在京6社に出した『選挙報道の公平中立』を求める文書の影響もあるらしい。民放の情報系番組の関係者の言によると「政治取材などに経験が豊富なスタッフが少なく、政党から批判があると対応に苦労するため」メンドウ臭いことは扱わない傾向にあるようだ。つまり、自民党文書の影響がアルということである。

選挙報道に露骨な注文…安倍自民党がテレビ局に“圧力文書”
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/155292/1

ちなみに、その文書の作成責任者は、例の「加計学園」園長と仲良くバーベキューをしながら、「知らない」を決め込んだ萩生田光一元・官房副長官(元・内閣人事局長)である。

加計問題 萩生田氏「知らない」と言うけど… 自身ブログに3氏写真東京新聞 2017年6月22日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201706/CK2017062202000125.html

「今回(の選挙で)は自民党などから圧力があったとは聞かず、報道しやすかった」と、「民放の情報系番組の関係者」は「明か」したそうであるので、やはりマチガイなく「圧力」は、アッタということになる。

“悪”名高い「内閣人事局」のトップはダレあろう萩生田氏 
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-07-05


最後に、昨日の当該ブログに取り上げた「質的公平」は、「BPO(放送倫理・番組向上機構)」の目指すところのようだ。BPOは、「NHKや民放各局の設置した第三者機関」だそうである。

「第三者」というと、たいへん客観的で見識ある判断がなされそうだが、どうも昨今の「第三者」はアヤシイところがある。第三者を装いつつ、実は、特定の個人・業界・利権集団の「飼い犬・番犬」であったりする。

舛添さん、疑われたなら「第三者」を呼べばいい?
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2016-05-21


もしかすると皆、「官邸の最高レベル」と会食を楽しみ、「悪巧み」をしている面々かもしれない。

大手メディアが安倍晋三と癒着!読売新聞・産経新聞・NHKが『寿司メディア』になっている実態!
https://matome.naver.jp/odai/2145491095785311801



騙されてたまるか 調査報道の裏側 (新潮新書)

騙されてたまるか 調査報道の裏側 (新潮新書)

  • 作者: 清水 潔
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2015/07/17
  • メディア: 新書



調査報道実践マニュアル ―仮説・検証、ストーリーによる構成法

調査報道実践マニュアル ―仮説・検証、ストーリーによる構成法

  • 作者: マーク・リー・ハンター
  • 出版社/メーカー: 旬報社
  • 発売日: 2016/11/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



権力に迫る「調査報道」 原発事故、パナマ文書、日米安保をどう報じたか

権力に迫る「調査報道」 原発事故、パナマ文書、日米安保をどう報じたか

  • 作者: 高田昌幸
  • 出版社/メーカー: 旬報社
  • 発売日: 2016/11/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)




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「安倍首相ばかり露出」(NHK特集「党首奮戦」に疑問の声) [政治・雑感なぞ]

結論から言うと、NHKは「公共放送」を唱えていながら、事実上、特定の党に片寄っているので、「公共放送」失格である。

それゆえ、受信料を拒否しよう、とまでは言わない。が、本当は言いたい・・・。


『毎日新聞』にメディア欄がある。本日の特集は「衆院選とテレビ」になっている。特に、取り上げたいのは、タイトルにもしめしたように、「安倍首相ばかり露出」(NHK特集「党首奮戦」に疑問の声)の部分だ。

その番組(NHK特集「党首奮戦」)を当方は見ていない。だが、NHKのニュースを聞いていても、政治についての話題が取り上げられる時、取り上げられるのは、首相の甲高い声ばかりで、他党、少数派の声は聞こえてこない。

多数派の(つまり、政権与党)声など、聞かなくても(ヤッテイルことを見れば)おおよそ分かる。これまでも、国民の多数が知りたいことには答えず、自分の言いたいことばかりを聞かされてもきた。それがさらに繰り返されるのかと思うだけで腹立たしく憂鬱になる。ところが、流されるのは、甲高い声ばかりである。

そのような多数派優遇の傾向を「NHKニュース」に感じていたところ、本日の記事である。そこには、以下のようにある。

*********

今回の衆院選を扱ったテレビ報道の中で、上智大の水島宏明教授は、投開票日前日の10月21日夜にNHK総合が放送した衆院選特集「党首奮戦~密着 12日間の熱戦~」を問題視している。主要8党党首の選挙戦に密着した番組で、70分の放送時間のうち自民が約3割の22分を占め、希望が12分、公明が8分と続くなど、自民に多くの時間が割かれた。

水島氏は「質的公平性をどう担保しているか分からず、どんな論理で公平性を図っているかNHKは説明すべきだ」と指摘。「明らかに自民党重視の配分。NHKほど安倍晋三首相ばかりを露出させた局はなく、NHKはより大胆に与党寄りになった印象がある」と批判した。

これに対し、NHKの荒木裕志理事は「改選前の議席数を一つの参考にしている」と明らかにしたうえで、「バランスを担保するように総合的に判断している。各党で政治的な課題について意見が異なっており、分かりやすく各党の違いを打ち出した」として、公平性は保たれていると主張する。

関係者によると、このような選挙番組でNHKが議席数を目安にした時間配分をするようになったのは、2005年の小泉純一郎政権時代の「郵政選挙」の頃。自民党側の働きかけもあったといい、議席数が少ない政党に、多い政党より時間を長く割かないよう現場に注意喚起する一方で、前回衆院選などの与野党の得票数も参考にしながら、野党全体で与党を上回るように配慮もしているという。

今回の番組でも自民・公明の与党と、安倍政権支持を打ち出した日本のこころも含めた総計32分に対し、他の5党は計35分だった。

****引用ここまで****

記事のなかで、「質的公平性」がキーワードになっている。

最近、多数派の政権与党が、議員の数にしたがって、国会の質問時間を配分しようとの提案をしたという話を聞いた。議員の多数いる党には多くの質問時間を、そうでない党はそれなりに、という話だったと思う。それは、量的・公平性からいけば、そうなるように思う。

しかし、「質的・公平性」からいけば、議員の数にしたがって正比例するようにではなく、議員の数にしたがって反比例するように時間を配分してこそ「質的」公平性が図られるように思う。

国会で、国民の前で明らかにされる話の内容が、政権与党に多く配分され、そして思うままに主張されるだけであるなら、国民の知りたいことは、何も明らかにされてはいかない。逆に、少数派に多くの質問時間が配分されるなら、政権与党の言いたいことではなく、国民の知りたいことが明らかになっていくはずである。

そうなることを喜べない状態に政権与党があるというのが、そもそものモンダイであるように思う。国民の代表の少数派の問いに答えて、自分たちの政策の妥当性、正当性、モンダイ点の無いことを、明らかにする機会が与えられること、得られること、そのことを喜ぶのが、多数派(権力を持つ者たち)の本来のあり方であると思う。

そもそも、国会は、国民全体のものであって、政権与党のためのものではないはずである。

「公共放送」も、その点では国会と同じであろう。


などと、政治を知らない者が勝手なことを記したが、いずれにしろ、NHKが「公共放送」ではなく、特定の党の広報になってしまっているというのは事実であるとしか言いようがないように思う。

それゆえ、受信料を拒否しよう、とまでは言わない。

が、本当は・・・


【悲報】NHKが「問答無用で全PC・スマホ所持世帯から受信料徴収」する方針を決定
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-07-29

NHK 新版――危機に立つ公共放送 (岩波新書)

NHK 新版――危機に立つ公共放送 (岩波新書)

  • 作者: 松田 浩
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2014/12/20
  • メディア: 新書



これでも公共放送かNHK!―君たちに受信料徴収の資格などない

これでも公共放送かNHK!―君たちに受信料徴収の資格などない

  • 作者: 小山 和伸
  • 出版社/メーカー: 展転社
  • 発売日: 2014/03
  • メディア: 単行本



メディア・リテラシー―世界の現場から (岩波新書)

メディア・リテラシー―世界の現場から (岩波新書)

  • 作者: 菅谷 明子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/08/18
  • メディア: 新書



池上彰のメディア・リテラシー入門

池上彰のメディア・リテラシー入門

  • 作者: 池上 彰
  • 出版社/メーカー: オクムラ書店
  • 発売日: 2008/02
  • メディア: 単行本




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トランプ外交 内政が影 (『日本経済新聞』(11・7・p11)から) [政治・雑感なぞ]

『日本経済新聞』(11・7・p11)に、「トランプ外交 内政が影」の記事。

リード部には、「6日に本格的に始まったトランプ米大統領のアジア歴訪に、ロシアとの不適切な関係をめぐる疑惑が影を落としている。現役閣僚や元側近が関与した疑いが足元で強まり、メディアによる追求は収まりそうにない。米国内で吹く逆風から目をそらすため、外交面での目に見える成果に傾く公算が大きい。米国製品輸入のごり押しや中国との『取引』に走れば、米国のアジア戦略は一段とみえにくくなる」と、ある。

『毎日新聞』(11・7・p8)には、「内政に影」がさしている状態が「支持率最低37% トランプ氏 70年間で」のタイトルで示されている。以下に全文引用する。

***引用ここから***
支持率最低37% トランプ氏 70年間で

米紙ワシントン・ポストは5日、トランプ大統領の支持率が、就任から同時期の過去約70年の歴代大統領で最低の37%だとする世論調査結果を発表した。不支持率は59%だった。

35%が業績を高く評価すると答えたが、65%は否定的な見解を示した。前政権が導入した医療保険制度(オバマケア)の見直しなど重要公約が軒並み停滞していることが主因。北朝鮮対応で、51%がトランプ氏を「全く信用できない」とした。

無党派層の支持低下が著しく、経済、人種問題、オバマケアを巡りトランプ政権の業績を評価するとの回答は無党派層では政権発足時の1月より20ポイント以上も低下した。一方、昨年の大統領選でトランプ氏に投票した支持者の評価はなお高く、約9割が肯定的だった。

***引用ここまで***

先に示した『日経新聞』記事には「米国内で吹く逆風から目をそらすため、外交面での目に見える成果に傾く公算が大きい」とあるが・・・

その点で、次のURL記事に注目したい。

「危険な国」になった米国 (英『フィナンシャル・タイムズ』から)
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-08-17

そこには、次のように記されている。

****引用ここから****

トランプ氏があおっている国際危機は、政権を悩ます国内問題とますます不可分になっている。

中略

危惧されるのは、このようないくつもの危機が融合することで、追い詰められた大統領が窮地から脱するため、国際紛争を利用しようと考えることだ。

中略

戦争への恐怖から国民が大統領の下に結集するかもしれないというゴルカ氏の発想に、歴史を少しでも知る人なら危機感を覚えるはずだ。

国内問題に直面した政府は、しばしば海外に活路を見いだそうとしがちだ。例えば、欧州を第一次世界大戦に引きずり込んだドイツ政府は、国内で野党の激しい攻撃にさらされていた。開戦当日、皇帝は勝ち誇ったように群集にこう呼びかけた。「もはや政党も党派も関係ない。今日、我々はみなドイツ人の兄弟となったのだ」

あるいは、ゴルカ氏の先週の言葉を借りれば「こういう時こそ、我々は国家として一つにまとまらなければならない」ということになる。

一国の指導者も国内で厳しい政治圧力にさらされれば、非論理的な行動に走る可能性が高い。

****引用ここまで****


トランプ氏はたいへん危なっかしいパイロットにたとえることができる。搭乗してしまった以上、飛び立った飛行機から降ろしてもらうことなどできない。もはや、信頼するしかない。そんな「諦観」に包まれつつあるようなハナシもある。そんな御仁を、就任当初から進んで信頼・支持しているのがわが国の安倍首相である。

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」という故事がある。乗ってみないことには、どんな馬か、ワカラナイというのは確かであるが・・・
http://kotowaza-allguide.com/u/umaniwanottemiyo.html


風評から推しても、すごい暴れ馬であることは、たしか。


(以下全文、『毎日新聞』からの引用)

トランプ氏との距離感
ポール・ジゴー 米ウォール・ストリート・ジャーナル論説委員長
毎日新聞2017年11月7日 東京朝刊

トランプ氏が米大統領選で勝利してから1年になる。予測不能で誘導しようにもできない状態は今も続き、この9カ月半の政権運営はしばしばカオスに陥っている。これまでの大統領にはなかったことだ。昼間、ホワイトハウスで意味のある議論をしても、その後、だれかが耳元で別の意見をささやけばそちらになびく。夜、部屋に戻れば電話で友人の議員やジャーナリストと率直に話し合う。今夏、首席補佐官が海兵隊出身のケリー氏に交代し、秩序を取り戻そうとしているが、完全にトランプ氏を管理することはできない。


例えば、今秋に訪中したティラーソン国務長官が習近平国家主席との会談後、北朝鮮との交渉を探る意向を示した際、トランプ氏は「時間の無駄だ」とツイートした。これでは政府のだれが大統領の考えを代弁しているのかわからなくなる。統一性がなく、海外のリーダーも戸惑う。だが、これがトランプ氏のやり方だし、それが変わるとは思わない。

安倍晋三首相はトランプ氏と付き合うコツをつかんでいる。大統領選中は米国の太平洋でのプレゼンスにすら疑問を呈したトランプ氏の元に真っ先に駆け付け、日本には米国が必要だし、米国の安全保障上も太平洋にとどまるべきだと説得した。トランプ氏はとても評価し、目下の北朝鮮問題では足並みをそろえている。トランプ氏が同盟の有効性を認識したのは前向きな進展だ。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)からの離脱は大きな間違いだが、安倍政権が将来的に戻れるよう門戸を開いているのは賢明な判断だ。

国内政治に目を向けても、大統領選中はいがみ合っていた連邦議員たちが最近は「さすがですね、大統領」とおだてるようになったという。議員らも腹を決めたようだ。トランプ政治はイデオロギーや政策に基づくものではなく、個人的なものだ。協力が必要な人物、上院トップのマコネル院内総務だろうが金正恩・朝鮮労働党委員長だろうが、批判されれば平気で攻撃する。とても非生産的で破壊的だ。しかし、議員たちは私にこう言う。「彼の人間性には感心しないが、協力しなければならない。なにより彼は大統領であり、あと3年余続くのだから。彼には悪い決断ではなく正しい決断をしてもらいたいし、我々はそうなるよう影響力を行使しなければならない」

メディアにとっての問題は、トランプ氏のスローガンである「フェイクニュース」だ。我々のようなメディアを仲介せずにソーシャルメディアで直接訴える。報道が間違えれば彼の術中にはまるが、確固たる根拠があり内容が正確なら攻撃に対抗できる。絶対に事実は最後に勝つ。ジャーナル紙はニュース部門と論説部門が独立し、相互に口出しせずかばい合いもしない。ニュースは事実を正確に報道し、論説は大統領を批判することもあれば支持することもある。そうやって信頼を構築している。トランプ氏への批判はすべて信じない人もいる。それは反トランプ勢力が彼のなすことすべてを悪だと決めつけるのと同様に信頼があるものではない。【聞き手・及川正也】

■人物略歴
Paul Gigot
米保守派の論客。自身の政治コラムで2000年ピュリツァー賞(論説部門)を受賞。






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トランプも北朝鮮も徹底的にナメてかからなくてはいけない [政治・雑感なぞ]

昨日は、パックンことパトリック・ハーランの論議を裏付ける専門家の意見として、ダニエル・スナイダー氏の『日本人はまだトランプ大統領をなめている / 3人の偉大な「お守り役」も手を焼いている』を取り上げた。

要するに、スナイダー氏の言いたいことは、「日本人よ、トランプをなめるな!」ということであり、いつ暴発するかわからない駄々っ子のような「大統領の真実」を知れ!ということであろう。


本日、ネット上をうろうろしていたら、《 北朝鮮をナメる日本が知らない「電磁パルス攻撃」の恐ろしさ 》という記事を読む機会を得た。記事の執筆者は宮脇睦なる人物である。「電磁パルス攻撃」とはいかなるものか知る機会となったし、北朝鮮をナメつづけるならどんな行く末になるか、宮脇氏のカタル筋書き(ストーリー)はなかなかオモシロイものであった。
http://www.mag2.com/p/news/263458

こちらも、簡単にまとめれば「北朝鮮をなめるな!」ということになろう。


以上あげた文脈でのナメルとは、軽んじる、見くびる、侮るといった意味になるが、そもそもソレは「舐める」ことからくるのだろうか。「ぺろぺろキャンディーを舐める」という時の「なめる」である。

しかし、舐めることが、軽んずる、見くびる、侮るの意味に転化する経緯が、よく分からない。イヌに鼻をペロペロしてもらうのは嫌いではないし、噛みつかれるよりはずっとマシと思うからだ。


以前、イギリス人の現実主義について当該ブログに記した。真実・現実を知るためには、いかなるものでもなんであれ舐めなければ気のすまない国民であることを示した。それは『教養脳を磨く!』という本のなかで林望先生が『大学のドンたち〈みすず書房〉』を元ネタに、紹介していたことだ。

そこで林望先生は、青バエを食った英国人学者について話している。「青バエは生涯でもっともマズイものであった」というのが学者の感想である。「もっともマズイ」かどうかは、実際にイロイロ食った人でなければ言えない言辞である。舐めるレベルを超えている。その精神に畏れ入る。

教養脳を磨く!

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  • 作者: 茂木 健一郎
  • 出版社/メーカー: エヌティティ出版
  • 発売日: 2009/03/23
  • メディア: 単行本



トランプ相手でも北朝鮮相手でも、リアリズムに徹して対応するためには、徹底的に舐めてかかって、齧りつくさないと、確かな対応は不可であるように思う。


その点、アメリカ合衆国を「同盟国」「友好国」とばかり見ているなら、対応を誤まる。

『ヤフー知恵袋』に、「仮想敵国」とはいかなるものか、次のような説明があった。

「仮想敵国は、同盟国も含めた自国の領土・領空・領海への軍事力投射能力のある国すべてです。日本にとっての仮想敵国は、中国、ロシア、アメリカ、韓国、北朝鮮、台湾になります。同盟国であるアメリカも、日本が反逆したときに対処できるように、米軍基地に対戦車地雷などを備えています。 / とはいえ、一般的にはその中で利害関係の一致しない(しにくい)国を指します。」(ヤフー知恵袋)
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1337265698

アメリカも「仮想敵国」に入るし、事実アメリカも、日本をそのように見なしている現実があるということだ。


「オトモダチ外交」もけっこうだが、しっぺ返しもありうる。

「しっぺ返し」のひとつの例として、先の原発事故のあとの「オトモダチ作戦」の後日談をあげることもできそうだ。
http://www.huffingtonpost.jp/2014/10/31/sailors-suit-fukushima_n_6080078.html


『聖書』の中に、「真の友はどんな時にも愛しつづけるものであり、苦難のときのために生まれた兄弟である」(『聖書』箴言17:17)という言葉がある。しかし、なかなか「真の友」はいない。なかなかそうそういないものゆえに、「真の友」はほんとうに貴重なものということになるのであろう。


チャーチルの国イギリスは「リアリズム」の国
林望・茂木健一郎対談本から
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2012-03-02

チャーチル英元首相のハラ
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2012-03-01

名「散文家」チャーチル、その成功の秘密 (『チャーチル』ジョン・キーガン著・岩波書店刊から)
http://kankyodou.blog.so-net.ne.jp/2015-11-09



第二次世界大戦〈1〉 (河出文庫)

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  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
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  • メディア: 文庫



大学のドンたち

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  • 出版社/メーカー: みすず書房
  • 発売日: 2002/02/20
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2:パックン曰く 笑えない 「トランプ劇場」  [政治・雑感なぞ]

グーグル・ニュースを見ていたら、トランプ関連記事がでている。『東洋経済』の記事だ。

どちらかと言えば、トランプはアブナイ人物であると指摘するかの記事を読んできたので、そのような記事が、当方向けにおススメ記事として、アップされきただけなのかもしれない。

昨日更新した、パックンことパトリック・ハーランのコメントを裏づけするかの内容である。

アメリカ合衆国:USAは、たいへん「笑えない」状態になっているようだ。日本から見ればアチラは、どこまでいってもアチラで、「トランプ劇場」を傍から見る立場にあるわけだが、アチラの国民にとってみれば、舞台上に共にいるようなものである。それは、たしかに笑ってなどいられない。笑っていられないばかりか、悲劇でもある。はやくこの舞台が終わってくれないかと願うところであろう。

その記事は、ダニエル・スナイダーという、肩書きとしては「スタンフォード大学アジア太平洋研究センター研究副主幹。専門はアジアにおける米国の外交・安保政策、日本と韓国の外交政策」という人物によるものだ。http://www.nippon.com/ja/authordata/daniel-sneider/

その専門家の記した記事に、一般読者から多数のコメントが寄せられている。ついでに、そちらも見ると、「賛同できない」という否定的コメントが多数である。しかし、コメントにそれなりの根拠が示されているかというとそうでもない。要するに、感情的な反応によるものと言っていい。それは、根拠はあるのだが、あんまりバカバカしいので、根拠を示すまでも無いという意志表示であるのかもしれないが、読んでいて気分のイイものではない。

その中には、日本政府にとって不都合である内容ゆえに削除される可能性を指摘するコメントもある。日本政府は、ソコまでするだろうか。分からないが、アメリカ政府はやりかねないと思った。そうであれば、忖度の得意な日本である。日本政府からの、そのような動きもあるいは、アルかもしれない。

以前、鶴見俊輔さんが、話していたことだ。鶴見さんが、京都大助教授時代、アメリカに負けて5年くらいのとき(だったと思う)。京都のマルブツというデパートで、原爆展をやった。京大生が主催して(だと思うのだが)、原爆の威力とその惨状をしめす写真展に、鶴見さんは協力的な立場をとって、その協賛者のリストに名を連ねた。鶴見さんは、ソレだけを根拠に、既に決まっていたスタンフォード大学助教授のポストを失った。アメリカ政府は、鶴見さんにビザを発給してくれなかった。許可がおりない以上、アメリカに渡れない。鶴見さんも鶴見さんで、ソレ以降、とうとうアメリカの土を踏んでいないという話であった。

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以下に、ダニエル・スナイダー氏の記事を(『東洋経済』から)全文引用するが、そこには、「精神科医の多く」が、大統領の精神疾患(「自己愛性パーソナリティ障害」)の可能性を指摘している話も出ている。

支配者も、そのメンタリティまで、問題にされるようでは、もうオワリが近いように思われもするのだが、「トランプ劇場」はどのように幕を閉じるのであろうか。

日本人はまだトランプ大統領をなめている
3人の偉大な「お守り役」も手を焼いている
2017年11月05日 ダニエル・スナイダー

計画どおりにすべてが進めば、11月5~7日に予定されている米国のドナルド・トランプ大統領の日本訪問は、大成功を収めるはずだ。

この巧妙に計画された訪問は、1分刻みで予定が入っており、トランプ大統領と安倍晋三首相の非常に親密な関係を示すために巧みに計画されたイベントが目白押しだ。拉致家族との会談から、米軍と自衛隊の前に一緒に姿を現すことまで、今回の訪問は北朝鮮に対して、日米の「統一戦線」を実証するものとなるだろう。

日本は世界から「絶縁」された状態にある

日本の政府関係者は、日本が米国との強固な協調関係をあてにできるだけでなく、安倍首相らがトランプ大統領に対して大きな影響力を及ぼすこともできる、と確信している。日本の国益の観点から、この目的はつじつまが合っている。日本政府の政策立案者たちが指摘するように、日本はトランプ大統領と仲良くせざるをえないのだ。

しかし、安倍首相以下、日本政府関係者はトランプ大統領に対して期待を持ちすぎではないだろうか。それどころか、日本の政策立案者、いや、日本国民はトランプ大統領の「ヤバさ」を過小評価しすぎではないだろうか。

米政府が発信するニュースから、日本が隔絶されている、ということはない。しかし、この2年間に欧州や米国を襲った政治的混乱から「絶縁」状態にあるのだ。英国のEU離脱(ブレグジット)から、欧州や米国での選挙に至るまで、欧米では右翼的愛国主義が発生。既存のリーダーや政党、支配体制に対するポピュリストの反発が高まったほか、そこへ人種差別や反移民感情が加わり、これは戦前の欧州でファシズムが拡大した頃を彷彿とさせた。

日本はグローバリゼーションのこうした一部の反応、とりわけ移民への敵意や愛国主義的感情に対して、免疫がないわけではない。とはいえ、欧米で起こったようなポピュリストの反乱が起きることは、この国では考えがたい。このため、日本人が「トランプ現象」を本質的に理解することは難しいのである。

ここで改めて、多くあるいは、一部の日本人に欠けているかもしれない米国の現状とトランプ大統領について知ってもらいたい。

米国は本当にヤバイ状態にある

1. 米国はいまや、激しく分裂している

「赤い米国」と「青い米国」というように、米国は政治的に2極化しているが、いまやこの2極化は進み、完全に別の国を形成していると言ってもいいほどだ。それぞれの米国人が読んだり、見たりしている情報源から、住んでいる地域に至るまで、共和党員と民主党員は違う国に住んでいるのだ。そして、日常生活からSNS上まで、互いが交わることはほぼない。

こうした分裂は報道機関にも影響している。トランプ陣営の報道機関はFOXニュースが主導しているが、スティーブン・バノン氏のブライトバート・ニュースのような強力なオンライン情報源もある。こうしたメディアは、ニューヨーク・タイムズ紙やワシントン・ポスト紙のような新聞、CNNやMSNBCで報じられるものとは、ほぼ完全に異なった内容のニュースを流している。

ベトナム戦争以降、米国にはこれほど激しい分裂は存在しなかった。実際に先般、ワシントン・ポスト紙が発表した世論調査によれば、米国人の10人中7人がいまや、この分裂はベトナム戦争当時に相当する激しさであると考えている。

2. トランプ大統領は歴史上最も不人気な大統領だ

Twitterのフィードから、ホワイトハウス内の絶え間なく続くドラマに至るまで、トランプ大統領が注目を集めている一方で、同大統領はあっという間に近代史において最も不人気な大統領の1人になってしまった。

ウォール・ストリート・ジャーナル紙とNBCニュースの最新の世論調査結果によると、同大統領の支持率はいまや37%であり、9月から5ポイントも下落した。調査対象の約58%、つまりほぼ3人中2人がトランプ氏の大統領としての仕事ぶりを支持していないのだ。

この「低評価」は、トランプ大統領の核問題に対する対処法から、米国が直面している危機に至るまで影響している。たとえば約51%が、北朝鮮による対応に不支持を表明しているほか、53%が同大統領は最高司令官に不適切だと考えている。比較的「好評価」の経済対策についても、同大統領がうまくやっていると考えているのは、42%にすぎない(しかも、37%はうまくやっていないと考えている)

これまでのところ特筆すべき功績はなく、肝いりの大型減税も棚上げ状態となっている。「上下両院を支配する政党に所属し、ホワイトハウスに暮らした大統領の中でも、トランプ大統領は非常に劣っている」と、日米関係の専門家で、多摩大学のルール形成戦略研究所のブラッド・グロッサーマン客員教授は述べている。

共和党員も仕事をしていない

「彼は『最高破壊責任者』だと言っても過言ではない。何かを壊して混乱を生み出すことで期待を巻き起こすことはできるが、何かを創造する能力には著しく欠けていることが明らかになっている」(グロッサーマン客員教授)。

共和党員は単なる共和党員になった

3.米議会はもはやその機能を果たしていない

米国の立憲制度では、米議会は政府と分離して対等な立法府として機能することになっていて、無能な、あるいは危険な首脳陣を覆さないまでも、制限を与える責任を持っている。最終的にこれは、大統領の弾劾を意味することにもなる。しかし、上院軍事委員会や、下院外交委員会の会長を含む共和党の上院議員数人が、公に大統領を批判するという異例の行動に出たにもかかわらず、議会が行動準備を整えているといった兆しはほとんど見られない。

いまや共和党のリーダーたちがトランプ大統領の是非を問う段階にない。それどころか、その活動は「チェックとバランスの立法府、三権分立の権力の一員というよりは、共和党に所属する議員」にとどまっていると、『日本封じ込め』などの著書があるジャーナリストのジェームス・ファローズ氏は『アトランティック』誌に書いている。

4. トランプ大統領の暴走を止められるかどうかわからない

議会のリーダーシップがない中、米軍がトランプ大統領の脱線を止めてくれるだろうと多くの人は思っている。現在米国には3人の重要人物がいる。1人は元海兵隊員のジョン・ケリー大統領補佐官、もう1人は現役中将のハーバート・マクマスター国家安全保障問題担当大統領補佐官、そしてもう1人は、元海兵隊員のジェームズ・マティス氏である。

つまり、トランプ政権の外交・安全保障政策の主要ポストは、現役の軍人あるいは元高官で占められている。日米政府関係者の多くは、トランプ大統領による中東あるいは北朝鮮における向こう見ずな軍事行動を、彼らが「止めて」くれるだろうと信じているのである。

彼らのうち、最も信頼がおけるのはマティス氏だろう。同氏は「民間人的な考え方をし、広範な知識があり、歴史をわかっている。トランプ政権の主要ポストに指名された人物の中で、入閣前の評判と威厳を保っているのは彼だ」と、ファローズ氏は話す。

トランプ大統領は長時間集中できない

一方、学者的な軍事指導者と考えられているマクマスター氏は、政権内での力比べに苦心していると見られている。ケリー氏は西アフリカで死亡した兵士に対して、大統領が遺族に無神経な発言をしたとき、大統領を擁護してしまったために、好感度が急降下している。

今のところ、彼らは予測不可能なトランプ大統領が怒り出して、戦争の引き金を引かせないようにする「防止役」であると、一般的には考えられている。しかし、「長期的には、彼らの存在と重要性はあまりヘルシーな状態にあるとは言えない。なぜなら、通常の文民統制とはかなり違う状態にあるからだ」と、ファローズ氏は指摘する。

5. トランプ大統領の精神状態

米国の政策アナリストたちにとって最も厄介な問題は、トランプ大統領が感情的に、そして精神的に安定しているかどうかということだ。精神科医の多くは、同大統領が自己愛性パーソナリティ障害を持っている可能性があるのではないか、と指摘してきた。あるいは、注意力が著しくかけていると指摘する医師もいる。

たとえば、トランプ大統領はインタビューで、「絶え間なく話題を変え、中途半端な思考を述べたり、中途半端な文章を書いたりするだけではなく、『話題からそれない』ようにすること難しい」と、米国のアジア政策に関して影響力を持つ、ザ・二ルソン・レポート・ニュースレターの編集者、クリス・ネルソン氏は懸念を示す。

もちろん、正確な診断があるわけではなく、こうした指摘を不謹慎だとする見方もある。また、注意力にかけていたり、精神的問題を抱えていたとしても、重要な職務を果たすことができる人も大勢いる。が、トランプ大統領の場合は、軍事専門家やホワイトハウスのスタッフは、トランプ大統領に要点説明資料を準備する際、大統領の注意を引きつけ続けるための方法を考えなければならないほど周りが奔走している、と伝えられている。

今回の12日にわたるアジア歴訪は、トランプ大統領にとって就任後、最も長旅となる。こうした中、トランプ大統領の側近は、大統領の注意をそがないための仕掛けや準備に余念がないとされる。大統領の側近にとっては、長い旅行になることは間違いない。



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パックン曰く 笑えない 「トランプ劇場」 [政治・雑感なぞ]

トランプ米大統領来日、間近である。

タレントのパックン:パトリック・ハーランが、昨日の『毎日新聞』論点「トランプ米大統領来日」に、談話を出している。ハーバード大出のインテリは、単なるお笑いタレントではない。そのことを、いつぞや『日本の論点』(文藝春秋)』に寄稿しているのを読んで知った。アチラを知り、コチラを知る人だけに、その書くものもオモシロイ。

バラエティ出身のパックンが、笑えないと言っている「トランプ劇場」、その行く末やいかに。

(以下は、その全文引用。ところどころにはさんだURLは、当該ブログの過去記事。強調は環虚洞による)

*************

仲良し強調、リスクかも
パトリック・ハーラン タレント

トランプ米大統領の当選が決まってから1年。直後に安倍晋三首相はニューヨークに出かけていき、それ以来、2人はいい関係を続けている。英語に「ブロマンス(Bromance)=仲のいい男友達」という言葉があるが、それを地で行っているかのようだ。波長は合うようだし、お互いに気を使い合っているのがよく分かる。

トランプと、似た者どうしの、安倍首相、カンセイの法則で、どこへ行くhttp://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-04-09

大統領が国連総会で北朝鮮による拉致被害者のことに触れたのは首相への気遣いだし、来日中には被害者家族と対面する。一方、先の衆院選では自民党公約集の4ページ目に握手する2人の写真が大きく載った。北朝鮮の脅威をあおりながら、選挙活動でも大統領を利用して大勝利を収めた。まさに首相の戦略通りに大統領が動いてくれているし、大統領を活用していると言ってもいいだろう。

東京メトロ、新幹線は停止して、原発は?(「北」のミサイル報道を受けて) http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-04-29-1

ここまで日本に気を使う姿を見せつけられると、「そのうち、とんでもない交換条件を出してくるのでは?」という疑念が生まれてくる。注意した方がいい。どんな要求を言い出すのだろうか。二酸化炭素(CO2)を削減する国際ルールの「パリ協定」から抜けるように求めるかもしれないし、2国間貿易で難題を持ちだすかもしれない。

もし北朝鮮と米国が交戦状態になった時には全面的な援護を求めるだろう。米国がアフガニスタンやアフリカで進めている軍事行動への参加を呼びかける可能性もある。そのために集団的自衛権を認め、自衛隊の駆け付け警護もできるようにしたのだろう、と。さらに「憲法を改正して9条を変えるように」なんてことを言い出すかもしれない。あるいは首相の方が「大統領が求めているから9条を変えざるを得ない。自衛隊も明記しないと」と言うかも。ひょっとしたら大統領にそう言ってもらって改憲の口実にするのが、首相の本当の狙いなのかもしれない。

〈 日本列島と南西諸島を防波堤として中国を軍事的に封じ込めるアメリカの戦略「エアシーバトル構想」 〉
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-07-20


けれども、世界の他の首脳たちのトランプ大統領に対する見方は違う。欧州をはじめとして、主要20カ国・地域(G20)の大半の首脳は「親トランプ」と見られるのを警戒している。難民や移民の人権や報道の自由などを巡る大統領の言動、特にツイッターでの気ままなつぶやきに同調すれば、同種の問題を抱える自国の国民から強い反発を買うことになるからだ。

「危険な国」になった米国 (英『フィナンシャル・タイムズ』から)
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-08-17


こうした問題への関心が比較的薄い日本だけが「トランプ劇場」を面白おかしく楽しんでいる。いまだに重要法案が一つも成立せず、与党・共和党の重鎮とも対立し、長い歳月をかけて築いてきた米大統領の威厳と信頼を失いつつある。こんな劇場の実態にそろそろ日本人も気づくべきだろう。

トランプで、アメリカは「渡りこじき」(tramp)に。日本も引きずられて・・・http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2016-05-05

来日中、日本のメディアは「大統領が何を食べた」「ゴルフはどうだった」というようなバラエティー話で盛り上がるだろうが、この機会にトランプ大統領がどんなに米社会や国際社会をダメにしているのか、日々、イスラム圏に不要な敵を作り続けているのか、ということも伝えてほしい。これまでと違って米国政権との仲の良さが必ずしも日本のメリットになるとは限らない。いつでも距離を置けるだけの心の準備をしていた方がいい。

【聞き手・森忠彦】
毎日新聞2017年11月3日 東京朝刊

国連でのトランプと安倍
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2017-09-26



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